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きらぼし成長日記

きらぼしをつくる理由ー良い看護を続けるために、経営も大切にしたい

私は、看護の質を大切にしたいと思っています。
利用者さんの生活を見て、その人にとって必要なことを考える。
マニュアルや決められた業務をこなすだけではなく、目の前の人を見て、専門職として考える。
そんな看護ができる訪問看護ステーションをつくりたい。

でも同時に、ずっと感じてきたことがあります。
良い看護をしたいという思いだけでは、事業は続かない。
事業が続かなければ、どれだけ良い看護を目指していても、利用者さんへ届け続けることはできません。

だから、きらぼしでは「看護」と「経営」を対立するものとして考えません。
良い看護を続けるために、良い経営が必要だと考えています。

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売上だけを求める訪問看護にもしたくない

訪問看護もビジネスです。
スタッフを雇い、給与を払い、事業所を維持し、必要な設備を整え、地域でサービスを続けていくためには売上が必要です。
だから「売上なんて考えなくていい」とは思っていません。

⚠️ 数字だけを追いかけることで起きる弊害

  • 訪問件数を必要以上に増やす
  • スタッフに営業を求める
  • 記録や連携の時間が削られる
  • 利用者さんと向き合う余裕がなくなる

そんな状態になってしまえば、何のための訪問看護なのかわからなくなります。
売上は目的ではなく、良い看護を続けるための土台。
きらぼしでは、そう考えています。

「患者さんのために」で、働く人の自己犠牲を求めない

医療や福祉の仕事では、ときどき「患者さんのためだから」という言葉が、とても強い力を持ちます。
もちろん、利用者さんを大切にすることは看護の基本です。

でも、その言葉によって、

  • 休憩できない
  • 残業する
  • 休日でも仕事のことを考える
  • 誰かが欠けたら残った人が無理をする

そんな働き方まで正当化されてしまうことには違和感があります。
誰かの献身によって成り立つ仕組みは、いつか続かなくなります。

利用者さんを大切にすることと、働く人を大切にすることは、本来対立するものではない。
働く看護師に余裕があることは、看護の質を守ることにもつながると考えています。

管理者一人に、すべてを背負わせない

訪問看護では、管理者の役割がとても大きくなります。

【管理者に集中しがちな業務】

スタッフ管理 / 利用者対応 / 医療機関やケアマネジャーなどとの連携 / 請求や制度への対応 / 営業 / トラブル対応 / 自分自身の訪問

これらが一人に集中すれば、どれだけ能力のある人でも疲弊します。
だから、きらぼしでは「管理者なんだから全部やってください」という組織にはしたくありません。

管理者が担うべき責任と、経営者が担うべき責任。
スタッフと共有できる仕事、外部の専門家へ任せる仕事。
それぞれを整理し、誰か一人の頑張りに依存しない運営を目指します。

訪問看護師を、一人で判断させっぱなしにしない

訪問看護は、一人で利用者さんの家へ向かう仕事です。

だからこそ、病棟とは違う孤独があります。

「この判断でよかったのかな」
「主治医へ連絡した方がいい?」
「いつもと少し違う。でも、うまく説明できない」

そんな場面は必ずあります。
一人で訪問することと、一人で仕事をすることは違います。

  • 分からないときに相談できる
  • 迷ったときに一緒に考えられる
  • 違和感を言葉にできる

きらぼしでは、「一人で訪問するけれど、一人ではない」チームをつくりたいと考えています。

看護師+鍼灸師という専門性も、眠らせたくない

私は、看護師であり、はり師・きゅう師でもあります。
看護師として働けば、鍼灸師の資格はほとんど使わない。
鍼灸師として働けば、今度は看護師として積み重ねてきた経験を十分に活かせない。
資格や経験が増えるほど、既存の職種の枠だけでは活かしきれないものが出てくることがあります。

だから、きらぼしでは、一つの肩書だけで人を見たくありません。

看護 | 鍼灸 | 小児 | 障がい児支援 | 在宅 | 福祉 | 教育

これまで歩いてきた道が、その人ならではの専門性になる。
もちろん、訪問看護と鍼灸は制度上もサービス上も適切に区分します。
そのうえで、複数の専門性を持つ人が、それを強みに変えられる場所をつくっていきたいと思っています。

看護師にも、少しだけ「経営」を知ってほしい

きらぼしでは、看護師にも経営について知ってもらいたいと思っています。

  • 一件の訪問によって、どのくらいの売上が生まれるのか
  • 人を一人雇用するために、会社にはどのくらいの費用が必要なのか
  • なぜ訪問件数や稼働率を見る必要があるのか
  • なぜ記録や請求が必要なのか

経営を知ることは、「もっと売上を上げてください」とスタッフへ要求するためではありません。
自分たちの看護が、どんな仕組みの上で続いているのかを知るためです。
医療の質と経営の両方を理解できる専門職は、これからの地域医療でも大きな力になると考えています。

でも、経営責任をスタッフへ丸投げはしません

ここは、はっきり分けたいと思っています。
経営について知ってもらうことと、経営責任をスタッフに背負わせることは別です。

「経営も考えて」と言いながら、営業・利用者の獲得・目標件数の達成といった、経営者が担うべき責任まで現場へ渡してしまう……きらぼしが目指しているのは、それではありません。

【責任の所在を明確にする組織設計】
・スタッフ:経営を理解し、現場から改善案を出す
・経営者:最終的な経営判断と経営責任を持つ

長く、専門職として働ける場所をつくりたい

看護師という仕事は、長く続けられる仕事のはずです。
でも実際には、夜勤がつらくなる、家庭との両立が難しくなる、身体的に病棟勤務が厳しくなる、管理職になって疲弊する、人間関係に疲れる……さまざまな理由で、臨床から離れる人がいます。

だから、きらぼしでは「今、何件訪問できるか」だけで人を見たくありません。
5年後も、10年後も、その人なりの形で専門性を活かして働ける。
現場だけではなく、教育、地域活動、後輩育成、新しい事業など、経験を重ねることで役割を広げていける。
そんな組織に育てていきたいと思っています。

看護の質と、経営と、働く人の生活

どれか一つだけを守ればいいとは思っていません。

【きらぼしが循環させる3つの軸】

  1. 利用者さんに良い看護を届ける
  2. 事業として適切な利益を出し、地域でサービスを続ける
  3. 働く人が自分自身の生活を大切にできる

この3つが循環する仕組みをつくること。それが、きらぼしをつくる理由です。

まだ、きらぼしは完成していません。
これから始まる訪問看護だからこそ、最初から完璧な組織があるとは言えません。
だからこそ、同じ方向を向きながら、「ここは変えた方がいい」「こんな仕組みがあったらいい」と話し合える人たちと、一つずつつくっていきたいと思っています。

良い看護を、無理なく、長く続けられる場所へ。
それが、訪問看護きらぼしの目指す組織です。

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