八綱病証
- 表、裏(病位=病が存在する部位)
- 寒、熱(病性=病の性質)
- 虚、実(病勢=正気と邪気の盛衰)
- 陰、陽(陰=裏、寒、虚/陽=表、熱、実)
八綱病証について正しい記述はどれか。
- 表裏は八綱を統括する。
- 寒熱は疾病の性質を示す。
- 虚実は病位の深浅を示す。
- 陰陽は正邪の盛衰を示す。
八綱のうち病証を総括するのはどれか。
- 陰陽
- 表裏
- 虚実
- 寒熱
「頭痛、首と肩がこる、手足の関節が痛む、厚着をしても寒い、微熱、薄白苔、緊脈。」 最も考えられる病証はどれか。
- 裏寒
- 表熱
- 裏熱
- 表寒
八綱病証で、急な発熱と強い悪寒、関節痛があるのはどれか。
- 表寒証
- 裏熱証
- 表熱証
- 裏寒証
表裏(病位)
表証
- 特徴
- 病態が体表に存在
- 外邪が皮毛、口、鼻から侵襲して発生して起こる病証
- 外感病の初期にみられる
- 発症が急で、変化が早く、経過が短い
- 症状
- 発熱、悪寒、頭痛、身体痛、鼻汁
- 悪風、項強、鼻閉、咽頭の違和感
- 脈緊
裏証
- 特徴
- 病態が体表よりも深部に存在
- 症状
- 臓腑の機能失調
- 生理物質(気、血、津液、精)の病態
半表半裏
- 特徴
- 表と裏の中間で邪気と正気が争っている状態
- 症状
- 寒熱往来
- 胸脇苦満
- 口苦、眩暈
- 脈弦
八綱病証で病位を診るのはどれか。
- 表裏
- 虚実
- 陰陽
- 寒熱
八綱病証で病位を問うのはどれか。
- 陰陽
- 寒熱
- 表裏
- 虚実
八綱病証で病位を示すのはどれか。
- 寒熱
- 虚実
- 表裏
- 陰陽
八綱病証のうちで病位が臓腑にあるのを示すのはどれか。
- 寒証
- 虚証
- 裏証
- 陽証
八綱病証で表証の症状はどれか。
- 胸脇苦満
- 食欲不振
- 慢性便秘
- 悪寒
八綱病証で表証の症状でないのはどれか。
- 浮脈
- 悪寒
- 下痢
- 発汗
半表半裏証でみられないのはどれか。
- 口が苦い
- 往来寒熱
- 胸脇苦満
- 悪風
寒熱(病性)
寒証
- 特徴
- 陰邪の感受(隠盛)
- 陽気不足(陽虚)
- 症状
- 悪寒、寒がり
- 顔面蒼白
- 四肢の冷え
熱証
- 特徴
- 陽邪の感受(陽盛)
- 陰液不足(陰虚)
- 症状
- 発熱、暑がり
- 目赤、顔面紅潮、ほてり
寒熱錯雑証
- 寒証と熱証が同時に存在
八網病証で疾病の性質を示すのはどれか。
- 陰陽
- 寒熱
- 虚実
- 表裏
八綱で病の性質を示すのはどれか。
- 表裏
- 虚実
- 寒熱
- 陰陽
寒証でないのはどれか。
- 遅脈
- 小便は少なく赤い。
- 温かいものを好む。
- 手足の厥冷
熱証にみられないのはどれか。
- 口渇
- 月経先期
- 小便自利
- 鼾声
熱証の特徴でないのはどれか。
- 口渇
- 発汗
- 動悸
- 下痢
虚実(病勢)
虚証
- 特徴
- 不足や機能低下
- 正気が虚弱となった病証
- 症状
- 自汗
- 喜按
実証
- 特徴
- 有余や停滞、機能亢進
- 邪気が旺盛となった病証
- 症状
- 無汗
- 排尿の回数減少
- 拒按
虚実狭雑証
- 虚証と実証が同時に存在
- 肝陽亢進
- 心腎不交
- 脾虚湿盛
八綱病証で病勢を示すのはどれか。
- 表裏
- 陰陽
- 虚実
- 寒熱
正邪の盛衰を診るのはどれか。
- 燥湿
- 虚実
- 寒熱
- 表裏
正邪の盛衰を示すのはどれか。
- 陰陽
- 虚実
- 表裏
- 寒熱
正邪の盛衰を示すのはどれか。
- 寒熱
- 虚実
- 表裏
- 陰陽
八綱で正気と邪気の盛衰を示すのはどれか。
- 陰陽
- 虚実
- 寒熱
- 表裏
正気の不足や衰えた状態はどれか。
- 表証
- 実証
- 虚証
- 裏証
「55歳の女性。1か月前から大腿部・下腿部の後側にだるい痛みがあり、その部位を押さえると痛みは和らぎ、気持ちが良い。」 本患者の八綱病証で適切なのはどれか。
- 虚証
- 表証
- 陽証
- 熱証
八綱病証で実証はどれか。
- 疼痛部を押すと痛みが増強する。
- 長期間微熱が続いている。
- 小便の回数が多い。
- 鈍痛が持続している。
八綱病証で実証はどれか。
- よく汗をかく。
- 便秘している。
- 体に力が入らない。
- 呼吸が浅い。
病証において虚実挟雑証でないのはどれか。
- 脾虚湿盛
- 心腎不交
- 肝陽上亢
- 風熱犯肺
六経病(三陰三陽病証)
太陽経 | 外感病の初期 表寒症 悪寒、発熱、頭痛、項強痛、脈浮 |
少陽経 | 半表半裏証 寒熱往来、胸脇苦満、口苦、目昡、脈弦 |
陽明経 | 裏実熱証 激しい汗、壮熱、激しい口渇、潮熱、大便秘結、譫言、脈洪 |
太陰経 | 裏虚寒証 脾陽が損傷されて寒湿が発生 食欲不振、水様便、腹部膨満感、咽頭の渇き |
少陰経 | 外感病後期 心腎の機能低下による虚寒証、虚熱証 四肢厥冷、精神疲労、水様便、心煩、不眠、臥床を好む |
厥陰経 | 外感病末期 寒熱錯雑(上熱下寒) 胸部不快感、激しい口渇、四肢厥冷、嘔吐、下痢 |
六経病証について正しい組合せはどれか。
- 少陰経病 ─── 難聴が起こる。
- 厥陰経病 ─── 腰背が強ばる。
- 少陽経病 ─── 陰嚢が縮む。
- 太陰経病 ─── 咽頭が渇く。
三陰三陽病と症状の組合せで正しいのはどれか。
- 太陰病 ─── 便秘
- 少陰病 ─── 臥床を好む
- 陽明病 ─── めまい
- 少陽病 ─── 項のこわばり
三陰三陽六病位と体幹の部位との組合せで誤っているのはどれか。
- 太陽 ─── 背面の表
- 厥陰 ─── 側面の裏
- 太陰 ─── 背面の裏
- 陽明 ─── 腹面の表
三陰三陽病証で往来寒熱、胸脇苦満が現れるのはどれか。
- 少陽病
- 太陰病
- 少陰病
- 太陽病
六経弁証の少陽病証でみられるのはどれか。
- 悪風
- 高熱
- 下痢
- 口苦
六経病証で病邪が最後に達するのはどれか。
- 太陰経
- 厥陰経
- 少陽経
- 陽明経
次の文で示す傷寒論の六経病証はどれか。 「胸中の灼熱様の痛み、激しい口渇、空腹だが飲食ができない、四肢厥冷、嘔吐、下痢。」
- 厥陰病
- 太陽病
- 少陰病
- 陽明病
難経六十九難
- 虚すればその母を補う
- 実すればその子を寫す
難経六十九難の治療法則で原穴を選穴するのはどれか。
- 肺虚証
- 肝虚証
- 腎虚証
- 脾虚証
難経六十九難の治療法則で肝虚証の治療穴はどれか。
- 曲泉
- 中封
- 大敦
- 太衝
難経六十九難で心が虚しているとき、補の治療で最も適切な経穴はどれか。
- 少府
- 少衝
- 少商
- 少沢
難経六十九難の法則で脾虚証に補法を行う経穴はどれか。
- 曲泉
- 復溜
- 至陰
- 大都
難経六十九難による治療では肺が虚している時、これを補するのに最も適している経穴はどれか。
- 公孫
- 列缺
- 二間
- 太白
難経六十九難の治療で大敦穴に瀉法を行った。実していた経絡はどれか。
- 腎経
- 心経
- 脾経
- 肺経
難経六十九難で太淵と太白に補法を行うのはどれか。
- 肝虚証
- 脾虚証
- 心虚証
- 肺虚証
難経六十九難で経渠穴と商丘穴とに瀉法を行うのはどれか。
- 肝実証
- 腎実証
- 肺実証
- 脾実証
難経六十九難による補法で正しい組合せはどれか。
- 肺虚 ─── 大敦、魚際
- 脾虚 ─── 隠白、然谷
- 肝虚 ─── 中封、湧泉
- 腎虚 ─── 経渠、復溜
難経六十九難により瀉法で正しい組合せはどれか。
- 肺実証 ─── 商丘、経渠
- 脾実証 ─── 行間、少府
- 心実証 ─── 神門、太白
- 肝実証 ─── 尺沢、陰谷
難経六十九難に基づく腎虚証の治療穴の部位はどれか。
- 太谿の上方3寸でアキレス腱の前
- 太淵の上方1寸で橈骨動脈の拍動部
- 膝窩横紋の内端で半腱様筋腱と半膜様筋腱の間
- 神門の上方1寸5分で尺側手根屈筋腱の橈側
難経六十九難により腎虚の補法を行う選穴部位はどれか。
- 上腕二頭筋腱外方の陥凹部、肘窩横紋上
- 太渓の上方2寸で、アキレス腱と長指屈筋との間
- 手関節前面横紋上で、橈骨動脈拍動部
- 足内側、舟状骨粗面の下方、赤白肉際
次の文で示す経脈病証に対し、難経六十九難の治療法則を考慮して施術を行う場合、最も適切な経穴はどれか。 「顔色が黒ずむ、呼吸が苦しく咳がでる、立ちくらみ、食欲がない、寝ることを好んで起きたがらない。」
- 曲泉
- 経渠
- 大都
- 太渓
次の文で示す症状に対し、難経六十九難に基づく適切な治療穴はどれか。 「食欲がなく、腹部膨満感、下痢があり、手足に無力感がある。」
- 手掌、第5中手指節関節の近位端と同じ高さ、第4・第5中手骨間
- 足関節後内側、内果尖とアキレス腱の間の陥凹部
- 足内側、第1中足指節関節の近位陥凹部、赤白肉際
- 前腕、橈骨下端の橈側で外側に最も突出した部位と橈骨動脈の間、手関節掌側横紋の上方1寸
難経六十九難で肝実証に行間穴とともに瀉法を行う経穴はどれか。
- 中封
- 少府
- 然谷
- 大敦
肝実証で難経六十九難に基づく治療穴はどれか。
- 曲泉
- 行間
- 大敦
- 太衝
六部定位脈診
六部定位脈診で右手関上の沈の部が虚している場合、難経六十九難に基づく治療穴はどれか。
- 曲泉
- 商丘
- 労宮
- 中渚
六部定位脈診で左手尺中の沈が虚している場合、難経六十九難に基づく配穴で適切な組合せはどれか。
- 陰谷 ─── 曲泉
- 尺沢 ─── 陰谷
- 経渠 ─── 復溜
- 中衝 ─── 大敦
六部定位脈診で左手関上の沈が虚している場合、難経六十九難に基づく治療穴で適切なのはどれか。
- 太淵と太白
- 復溜と経渠
- 労宮と大都
- 曲泉と陰谷
六部定位脈診で左手尺中の沈の部が虚している場合、難経六十九難に基づく治療穴の部位はどれか。
- 足内側、第1中足指節関節内側の近位陥凹部、赤白肉際
- 下腿後内側、アキレス腱の前縁、内果尖の上方2寸
- 膝後内側、半腱様筋腱の外縁、膝窩横紋上
- 足の第1指、末節骨外側、爪甲角の近位外方1分
六部定位脈診で左手関上の沈の部が実している場合、難経六十九難に基づく治療穴はどれか。
- 少府
- 陰谷
- 経渠
- 陽輔