鍼灸院や整体院、エステサロンやリラクゼーションサロンなど開業本はたくさんあるけれど、具体的に開業する方法や準備する方法などの流れが記載されている本は少ないです。
著者の体験談だけやお店の運営方法や集客の方法といった、ありきたりな内容ばかりで、考え方の1つとして参考にはなるが、それをマネたからといって上手くいくとはかぎりません。
やはり、自分の信念を持って行動しないとです。
開業するためには、どこから始めたら良いのか、開業までの流れ、考え方などが書かれた書籍がありました。
↑医学書院から出ています。
開業することは、ギャンブルではないので、しっかりと計画を立てる必要があります。
しっかり計画が立てられれば、5年後も生き残れるはずです。
この書籍に沿ってKagayaの事業を考えをまとめていきます。
開業するまでの手順
- コンセプトを考える
- 事業の方向性、事業家としての主軸となるとコンセプトをしっかりと固める
- 開業スタイルを考える
- 自宅開業、訪問、店舗を借りるなど、開業スタイルを選択する
- 立地を考える
- 物件を探す
- 資金の調達
- 内装準備
- 備品の調達
- 集客方法を考える
- 各種届出の提出
開業としての一般的な流れだそうです。
そこから、具体的なKagayaオリジナルの開業手順が出来上がるはずです。
コンセプトの必要性
コンセプトは開業するにあたり、方向性を決める、とても重要な作業です。
ここがブレてしまうと、事業もブレてしまいます。
時間を一番かけるところだと思います。
コンセプトを決めるためのチェックリスト
- 事業主として自分のやりたい方向性とマッチしているか
- ターゲットとする顧客が想定できるか
- 開業スタイルや立地があらかじめ決まっている場合は、現実的に可能かどうか
- 予算があらかじめ決まっている場合は現実的に可能かどうか
- 複数のコンセプトを掛け合わせるのはOKだが、盛り過ぎてブレていないか
事業主として自分のやりたい方向性とマッチしているか
Kagayaは重症心身症がい児専門の自費での訪問鍼灸、移動支援、卒後夕方支援を考えています。
「自分のやりたい方向性とマッチしているか」というのがちょっと意味がわからないけど、NICU(新生児集中治療室)がやりたいのに老人ホームに行っちゃった感じかしら?
雇用されていると自分のやりたいことと仕事内容のミスマッチが起こり、辞めてしまう人は多いだろうが、自分で仕事を選んでいる人にそんなことが起こるのだろうかと思います。
治療をしたいと思っていたのに、リラクゼーションになっているみたいな感じなのだろうか?
そんなミスマッチが起こらないように、自分分析は必要です。
書籍に紹介されている理論に基づき考えていきます。
SWOT分析によるコンセプトの考え方
SWOT分析はビジネスや個人のプロジェクトにおいて、自分を取り巻く周囲と自分の特徴を「S:強み」「W:弱み」「O:機会」「T:脅威」の4つのカテゴリーに分析する方法です。
S:強み
「強み」は自分の得意なことや経験値、人脈、自分の長所、自分自身が武器にしているとことを書き出します。
- 看護師の資格を持っている
- 養護教諭の免許状を持っている
- 普通自動車免許を持っている
- 鍼灸師の資格を取得する予定
- 介助員として特別支援学校経験あり
- 看護師としてリハビリ病棟経験あり
- 看護師として放課後等デイサービス、児童発達支援経験あり
- 訪問看護経験あり
- 重症心身症がい児(者)看護の経験あり
- 自転車で片道10km以上走ることができる
- 裁縫が得意
W:弱み
「弱み」は不得意なことや開業にあたって気がかりなことを書き出します。
- 高齢者は興味がない
- 男性は苦手
- 大きい車は駐車ができない
- 一日中、同じ建物内にいるのは苦痛
- お姫様気分を味わいたい、お客様は苦手
- 保険による訪問ができないから、お客様がついてくるか心配
- 保険適応できる人員を満たす、人脈がない
O:機会
「機会」は社会的な要因や周囲の環境で開業を後押ししてくれそうなことを書き出します。
- 高齢出産や医療の発達により500gの赤ちゃんが生まれているが、障がいを持っている子が増えてきている
- 重症心身症がい児(者)が増えているが、専門の医療機関は少ない
- 鍼灸治療はマヒや拘縮、神経治療に強く、難病による苦痛を緩和することができる
- 保険適応は対応できないサービスがある
- 高校を卒業したあとの障がい児の保護者はフルタイムで働くことが困難になる
T:脅威
「脅威」は開業にあたってリスクとなるような社会的要因を書き出します。
- 重症心身症がい児(者)のほとんどの公的サービスには実費がかからない
「強み」×「機会」
開業しても問題のないコンセプトを考えることができます。
- 看護×療育×鍼灸治療
- 障がい児(者)専門の訪問鍼灸
- 障がい児(者)専門の見守りサービス
- 重症心身症がい児(者)のためのハンドメイド
「弱み」×「脅威」
この組み合わせで出てきたコンセプトは、自分の苦手なジャンルで、需要も見込めないため、開業してもメリットがありません。
「弱み」×「機会」
この組み合わせで発案されたコンセプトは、すでに競合の事業者が行っているかもしれません。
しかし、発案したコンセプトがチャレンジしたい内容ならば、自分の「弱み」を克服・改善することで、道が開ける可能性があります。
- 人員配置をクリアして保険が使用でき、お客様がつかないという心配はなくなる
「脅威」×「強み」
この組み合わせは、同じ「強み」を持った事業者も周囲の状況が原因で開業に踏みきれていないコンセプトの可能性があります。
何か工夫をして「脅威」を打破することができれば、ビジネスチャンスにる可能性があります。
- 人員確保ができれば、重症心身症がい児(者)と保護者のための、充実したサービスを行うことができる
6W2Hによるコンセプトの考え方
「6W2H」とは誰が(Who)、誰に(Whom)、どこで(Where)、何を(What)、なぜ(Why)、いつ(When)、どのように(How-to)、いくらで(How-much)という区分けでコンセプトを整理していきます。
誰が
自分の肩書きやスタッフの資格など
- 看護師の資格を持っている鍼灸師
誰に
想定の客層を記載します。
客層のイメージが鮮明になればなるほど、アプローチの方法を具体的に検討できます。
- 子どもから大人までの重症心身症がい児(者)
どこで
開業予定地を具体的に記載します。
- 東京都小平市の自宅を事業所として訪問する
何を
主な事業内容を記載します。
- 保護者自信の仕事や休息の時間を確保するために、障がい児(者)の見守り看護
- 見守り中に鍼灸を通して、身体のメンテナンスや療育、散歩などのサービスを提供
なぜ
自分が開業しようと思ったきっかけ、動機、理念、今後の目標などを記載します。
- 雇用されてた働き方をしたくないから、開業権のある鍼灸師を目指した
- 鍼灸師として重症心身症がい児(者)の症状緩和を図りたい
- 看護師として重症心身症がい児(者)の見守り看護をしたい
いつ
営業時間など、開業の時期、定休日も合わせて記載をします。
- 2025年4月1日開業予定
- 平日16:00~20:00(木曜日定休日)
- その他、応相談
どのように
広告の方法、差別化の図り方、口コミの増やし方など、集客の方法について記載します。
- 自費による訪問看護、鍼灸
- 自宅に来てほしくない人は、レンタルスタジオなどの場所を借りてもらう
- 重症心身症がい児(者)の保護者による口コミ
- 相談員や児童発達•放課後等デイサービスへの営業
いくらで
想定しているサービスの価格を記載します。
- 訪問看護利用料参照
- 保険適応鍼灸治療料参照
英雄神話によるコンセプトの考え方
英雄神話とは、ハリウッド映画や有名人の講演会で多用されている、ストーリー展開の典型的なスタイルだそうです。
- 平凡な生活をしていた主人公が
- 事件に巻き込まれ
- 苦悩の中、何かのきっかけで変化が起こる
- それによって、成長し
- 最終的な困難を周囲の後押しによって解決する
という順序で話が進行します。
解決したあと
- どんな信念をもって、事業を存続させるのか
- 事業を通して、どんなことを成し遂げるか
を書き出していきます。
「ガイアの夜明け」や「情熱大陸」、「カンブリア宮殿」みたいなストーリー展開のヤツですね。
平凡な生活
服飾大学卒業後、就職できないため看護学校に入学しました。学生の時から理学療法士などの職業があることを知って、職業選択を間違えたと思いながら、看護学校を卒業し看護師になりました。
困難
看護師として働いていたが、常に違和感があり、「夜勤が辛い」「8時間同じ場所で同じ人と一緒にいるのが辛い」「上司との折り合いが悪い」「自分のやりたいことの仕事内容が違う」などから、2~3年で職場を変えるジプシーナースになっていました。
きっかけ
こんな働き方ではストレスで病気になってしまうと思い、何とか現状を変えようと思いました。
知り合いに勧められ、鍼灸治療院に行きました。
鍼灸治療により、長年の胃の張り感が楽になりなした。
西洋医学では何の効果も感じられなかったが、東洋医学でが効果を実感することができました。
東洋医学を学び開業権のある鍼灸で独立しようと考えました。
成長
働き方改革で、常勤看護師のこだわりを捨て、時給2,000円のパートナースになり、鍼灸学校に入学しました。
鍼灸学校では色々な職種の人たちと同じ目標に向かって勉強しています。
クライマックス
卒業後は重症心身症がい児(者)専門で保護者の仕事が継続できるように、また休息がとれるようにサポートしつつ、重症心身症がい児(者)の鍼灸治療や療育をしたいと思い開業することを決めました。
継続
重症心身症がい児(者)サービスが充実するように、保護者のニーズに答えられるようになりたいと思います。
社会的目標
重症心身症がい児(者)のサービスが充足できるように、同じ志をもつ人を集め、事業が拡大していけたらいいと思います。
ターゲットとする顧客が想定できるか
顧客ターゲットは、重症心身症がい児(者)をメインとした障がい児(者)全般とその家族です。
開業スタイルや立地があらかじめ決まっている場合は、現実的に可能かどうか
小さく自宅を事業所にして訪問から始めて、貯まったら、徐々に拡大して、店舗を借りようと考えていました。
情報収集で物件を探してみていますが、格安アパートでは、なかなか条件が合いません。
重症心身症がい児(者)は車イスです。
車イスでも入れるように1階でなくてはなりません。
マンションでも車イスが入れるようなエレベーターでなければなりません。
安い賃貸料では条件に合う所を見つけるのが難しいです。
- 小平特別支援学校と村山特別支援学校に通う、重症心身症がい児(者)の子どもをサポートできるような場所であること
- 車イスでも入れる場所であること
- 駐車場が近くにある場所であること
を条件に、万が一にも店舗を持とうと考えたときのために不動産の情報収集もしています。
訪問看護の仕事中に移動しながら空き店舗を見ていますが、よさげな場所がチョコザップになっていました。
こんな住宅街で、チョコザップに来る人はいるのだろうかと思いながら、いつもその前を通っています。
最近、シャアサロンという存在を知りました。
調べてみると、現在は賃貸物件を借りるのではく、訪問専門でシェアサロンを借りてサービスを提供する人が増えているらしいです。
かなりの低予算で始めることができます。
・・・ということで、Kagayaも自宅訪問かシェアサロンを借りるというスタイルでいこうと思います。
予算があらかじめ決まっている場合は現実的に可能かどうか
Kagayaはできるだけ人生のリスクを低くしたいと思っています。
ストレスからの解放と将来のお金の安定を常に考えています。
個人事業主になることがストレスからの解放です。
しかし、個人事業主はどこにも属さないということです。
飼い猫が野良猫になったようなものです。
飼い猫は何も考えなくても、何もしなくても、ご飯が出てきて、快適な環境で暮らしています。
そんな環境を捨てて自由のみを求め、野良猫になったら生きてはいけません。
快適な環境を手に入れるためには自分で何とかしなければいけません。
それはもう、不安でしかなく、逆にストレスになります。
半分、飼い猫で半分、野良猫がちょうどいいのです。
現代社会が求めている「副業」というものです。
完全に独立はリスクが大きいですが、半々だと、どちらかがダメでも、どちらかが大丈夫なはずです。
そして店舗を持つだけで、色々とリスクが高いので、訪問型にすればリスクが下がります。
学生の時から月3万円貯金を始め、卒業と同時に開業する予定です。
いかに低リスク、低予算で開業していくかを考える必要があります。
複数のコンセプトを掛け合わせるのはOKだが、盛り過ぎてブレていないか
重症心身症がい児(者)のための看護×療育×鍼灸サービスを提供したいと思っています。
他にも脊髄損傷のための鍼灸×リハビリもやってみたいと思うし、看護×鍼灸でメンタルアプローチもしてみたいと思います。
あと、美容鍼も取り入れたいと思います。
かなり盛り過ぎてしまいます。
儲けることを考えるのであれば、高齢者を対象とした腰•肩こり専門治療×看護が一番儲かるだろうが、一番興味がない分野です。
美容鍼も客単価10,000円以上に設定しないと、逆にお客様は来ないらしい。
そこには、お姫様気分を味合わせるための接客を求められるからムリです。
それにKagayaに美を求めて来る人はいないだろうし。。
現代人はストレスフルにてメンタルやられている人が多いので、女性限定のメンタル鍼灸を開いたら、それなりにお客様は来るだろう。
一応、看護師資格を持っているというのを売りにしていると、ガチ精神系が来るよね?
しかし、ガサツなKagayaを繊細な人は受け入れられないだろうから(脳機能によりちょっとしたことでも気になって許せなくなるので)、一見さんで終わってしまい、なんなら口コミに酷いこと書かれそう。。
重症心身症がい児(者)の母たちの介護疲れを癒すために美容鍼はやるつもりです。
「やりたいこと」と「できること」は別なので、1人でできる可能な範囲を絞っていかなくてはです。
Kagayaは飽きっぽいので、自分には合わないと感じたことや、つまらないことはすぐに辞めます。
いくつか挑戦してみて、自分がストレスにならず、お客様とのニーズに答えられるかで、決めていっても良いかなとも思います。
まとめ
具体的にコンセプトを考えてみました。
これからもっと修正していくと思います。
看護×療育×鍼灸でどのように、重症心身症がい児(者)をサポートできるかが、まだまだ、ブレブレです。
他にも看護や療育、鍼灸の知識や技術の習得、事業運営のための知識を勉強していかなとです。
鍼灸学校卒業までには、コンセプトをしっかりと固めて、開業の準備と給付金受給の準備を進めていきます。