
こんにちは。
プライマリ・ケアサポート きらぼし、鍼灸師・看護師のKagayaです。
もしあなたやご家族が脊髄損傷の後遺症で、次のようなことで日々つらい思いをされているなら──
- 神経因性疼痛(ピリピリ・ズキズキする痛み)が常に気になってつらい
- 背中や脚の筋肉がこわばり、リラックスできない
- 夜に何度も目が覚めてしまい、熟睡できない
- これ以上薬を増やしたくないと思っている
そんな日々の不快感に、そっと寄り添うケアとして今、世界中の医療現場やリハビリ分野で注目されているのが「戦場鍼(Battlefield Acupuncture/BFA)」という耳つぼ療法です。
「戦場鍼」とは、耳にある特定のツボに極細のチタン製鍼を用いて刺激を与える施術法で、アメリカ空軍の軍医によって開発された技術です。
名前のとおり、もともとは戦場のような鎮痛薬が使えない過酷な現場で、即効性と安全性を兼ね備えた鎮痛法として生まれました。
Kagayaはこれまで、医療・介護の現場で多くの脊髄損傷の方と関わってきましたが、その中で最も多く聞かれる声が、「とにかく常に身体が緊張している」「自律神経が乱れていて眠れない」「薬ばかりでは不安」といったものです。
そんなお悩みに対し、鍼灸と看護の両面からアプローチする方法として、Kagayaはこの「戦場鍼」にたどり着きました。
耳への刺激で、痛み・こわばり・不眠といった脊髄損傷に伴う不快症状に働きかける。
この記事では、戦場鍼とは何か、その効果や背景、実際に脊髄損傷の方にとってどのようなメリットがあるのかをわかりやすくご紹介していきます。
もしあなたが、「薬に頼りすぎず、でもしっかりケアしたい」そんな想いを抱えているなら、ぜひ最後まで読んでみてください。
🌟「戦場鍼」とは?
戦場鍼(BFA:Battlefield Acupuncture)は、アメリカ空軍の軍医であるリチャード・C・ニムゾフ大佐(Col. Richard Niemtzow)によって開発された、耳に特化した鍼療法です。
その名の通り、もともとは「戦場=Battlefield」において、負傷した兵士に鎮痛薬が使えない、またはすぐに使用できない状況で、短時間で安全に痛みを緩和する手段として考案されました。
従来の鍼灸とは異なり、この方法では耳介に存在する5つの特定のツボに、非常に細くて短い医療用のチタン製鍼(ASP鍼)を刺入・留置します。
使用されるツボは以下の5点です:
- 帯状回(Cingulate Gyrus):情動・注意・痛覚処理に関与
- 視床(Thalamus):感覚情報の中継地点であり、痛みの認識に関与
- オメガ2(Omega2):運動・感覚の制御に関連
- 原点(Point Zero):全身のバランスを整える“中心点”
- 神門(Shenmen):リラックスや自律神経調整に効果が期待される
この施術に使われるASP鍼は、髪の毛より細いチタン製の特殊な鍼で、施術後も数日間耳に留置することで、持続的な刺激と効果をもたらします。
一般的な鍼灸治療では、全身の経絡や経穴を使う施術が多いのに対し、戦場鍼は耳だけを使うのが最大の特徴です。
そのため、衣服を脱がずに短時間で施術できるというメリットがあります。
また、薬剤を使用しないため、薬物相互作用や副作用の心配がなく、高齢者や薬に敏感な方にも安全に行えることから、現在では以下のような疾患にも広く応用されています。
- がん性疼痛(痛み止めが効きにくい末期の痛み)
- PTSD(心的外傷後ストレス障害)
- 慢性腰痛・頸部痛・肩のこわばり
- 術後痛・外傷後の痛み
- 睡眠障害・自律神経失調
近年は、米国退役軍人病院(VA)やハーバード大学などの研究機関でも臨床試験が行われており、脳神経系の痛み制御システム(視床や帯状回など)に直接働きかける可能性があると注目されています。
耳へのわずかな刺激が、神経系を通じて脳に伝わり、全身の痛みやストレスを和らげる──。
それが、戦場鍼が“たった数ミリの鍼で体全体に作用する”といわれるゆえんです。
🌟研究的背景と期待される効果
「戦場鍼(BFA)」は、単なる代替療法ではありません。神経科学的な裏付けを持つ技術として、世界中の医療現場や研究機関から注目されるようになっています。
特に、脊髄損傷後に現れる神経因性疼痛・筋緊張・自律神経の乱れといった症状に対し、戦場鍼は次のような効果が示唆されています。
- 神経障害性疼痛の緩和:
視床や帯状回など、痛みの伝達・認知に関わる脳部位への耳つぼ刺激により、痛みの信号を“ブロック”する作用が期待されています。 - 筋緊張・痙縮の軽減:
交感神経の過剰な興奮を抑え、副交感神経を優位に導くことで、筋肉のこわばりや不随意な緊張が和らぐ可能性があります。 - ストレス・不眠の改善:
神門(Shenmen)などの耳つぼ刺激により、自律神経のバランスが整うことで、入眠困難や中途覚醒などの睡眠障害の軽減が期待されます。 - 自律神経機能の調整:
排尿・排便・発汗・体温調整など、日常生活に直結する身体機能が安定するケースも報告されています。
これらの作用はすべて、耳つぼを通じて脳の痛み制御ネットワークや自律神経中枢に働きかけることで起こると考えられています。
実際、ハーバード大学のNapadowらによるfMRI研究(2012)では、耳つぼ刺激によって脳の視床・帯状回・前頭前野などが活性化されることが確認されており、「耳=全身のスイッチ」という東洋医学の概念が、現代科学によって裏付けられつつあります。
さらに、戦場鍼のような耳への刺激は、全身への侵襲(ダメージ)が少なく、「短時間・低侵襲で自律神経にアプローチできる施術」として医療者からも高い評価を得ています。
これは、長時間の施術が困難な方や、全身に鍼を打つことが不安な方、医療的ケア児・高齢者・神経疾患のある方などにとって、大きなメリットとなります。
また、鍼治療全般においても、以下のような研究報告があります。
- 神経保護作用(Neuroprotection):脊髄や末梢神経の損傷に対して再生を促す可能性
- 抗炎症作用(Anti-inflammatory):神経周囲の炎症を抑え、痛みやこわばりを緩和
- QOLの向上:睡眠・排泄・情緒の安定により、日常生活の質が高まる
このように、戦場鍼は「なんとなく効く」民間療法ではなく、医学的根拠と安全性の高い構造を持った施術です。
脊髄損傷のような複雑で慢性的な状態にこそ、こうした全身をつなぐアプローチが必要だと、Kagayaは実感しています。
🌟脊髄損傷の方にも効果があるの?
はい。戦場鍼(BFA)は、脊髄損傷後のさまざまな症状に対して効果が期待できる施術です。
脊髄損傷(Spinal Cord Injury:SCI)の方に多く見られる症状といえば、神経因性疼痛・筋緊張・痙縮・睡眠障害・自律神経の乱れなど。
これらは薬でコントロールが難しいケースも多く、副作用や依存の心配から「他に頼れる方法はないか」と悩む方も少なくありません。
そんな中、戦場鍼を脊髄損傷のケアに応用した研究報告が、近年海外を中心に増えつつあります。
以下に、いくつかの事例をご紹介します。
- アメリカ退役軍人病院(VA)での事例:
2021年、VA(U.S. Department of Veterans Affairs)では、脊髄損傷を抱える退役軍人に戦場鍼を試験的に導入。わずか1~3回の施術で痛みが平均50%以上軽減されたと報告されました。
▶️ VA公式レポートを見る - 台湾のリハビリテーション病院(2022年):
脊髄損傷の慢性期患者を対象に、週1回の戦場鍼施術を3週間実施。結果、神経因性疼痛の強さが有意に軽減し、睡眠の質と情緒の安定にも効果が見られました。 - ハーバード大学Napadowらの研究(2012年):
fMRI(機能的MRI)を用いた研究で、耳つぼ刺激が視床や帯状回など脳内の痛み制御ネットワークに直接作用することを確認。脳神経への働きかけが科学的に裏づけられました。
これらの研究は、いずれも「耳」という小さな部位に施す刺激が、脊髄レベルよりもさらに上流にある脳の中枢神経ネットワークに影響を与えるという点に注目しています。
実際に、戦場鍼によって期待できる効果としては以下のようなものが挙げられます:
- 慢性的な神経因性疼痛の緩和
- 筋肉のこわばり・痙縮の軽減
- 不眠・中途覚醒・浅い眠りの改善
- 排泄・発汗など自律神経症状の安定
もちろん、日本国内ではまだ症例数は限られており、今後さらに臨床データの蓄積が望まれます。
それでも、戦場鍼の施術は「薬を増やさず、でも今よりラクになりたい」と願う方にとって、新しい選択肢となる可能性を秘めています。
「たった耳に鍼を打つだけで、そんなに変わるの?」
──そう思われるかもしれませんが、実際に効果を実感したという声は、米国の退役軍人から小児患者まで、幅広い層に広がっています。
🌟モニター対象となる方
今回の戦場鍼モニター体験は、脊髄損傷に伴う症状でお悩みの方を対象としています。
薬やリハビリだけでは改善しきれない症状、あるいは少しでも楽になりたいという思いに、やさしく寄り添うためのケアとしてご提案しています。
以下のような症状・お悩みをお持ちの方は、モニターの対象となります。
- 脊髄損傷にともなう慢性痛やしびれがある方
── ピリピリ・ズキズキとした神経因性疼痛、原因のはっきりしない痛みに悩まされている方。 - 背中や脚のこわばり・痙縮が強く、生活に支障を感じている方
── 車いすや寝たきりの時間が長く、筋緊張が強くてリラックスできない状態。 - 不眠や睡眠の質の低下がある方
── 寝つきが悪い、中途覚醒する、朝起きても疲れが取れないなど、睡眠リズムの乱れを感じている方。 - 薬に頼らず痛みやストレスを和らげたいと考えている方
── 薬の副作用が気になる、減薬したい、自然な方法を試したいというお気持ちがある方。 - リハビリ以外の選択肢を探している方
── 理学療法や作業療法と併用し、セルフケアや補完療法として新しい方法を模索している方。 - 施術内容をご本人・ご家族が理解し、同意いただける方
── 安全に施術を行うため、事前説明に納得いただける方を対象としています。 - 施術後に簡単なご感想をいただける方
── 匿名・顔出し不要です。今後の活動に役立てるため、率直なフィードバックをお願いできる方。
ご本人が障がいの程度などでお話が難しい場合でも、ご家族・介護者の方と一緒に同意を確認させていただきますのでご安心ください。
また、医療的ケアがある方や、他の施術と併用したい方についても、個別にご相談いただけます。
「まだ試すには早いかな…」「症状が軽いけれど気になっている」など、迷われている方も、まずはお気軽にお問い合わせください。
無理な勧誘や販売などは一切ありませんので、ご安心くださいね。
🌟モニター施術の詳細
ここでは、実際にご体験いただける戦場鍼モニター施術の内容についてご案内いたします。
施術は、お一人おひとりの症状や体調に合わせて丁寧に行いますので、はじめての方でも安心して受けていただけます。
- 施術内容:
基本は、専用の医療用チタン鍼(ASP鍼)を用いた耳つぼへの刺鍼・留置となります。状態によっては、刺激量の調整や体質への配慮のために、粒鍼や円皮鍼、耳貼りシールなどへの変更も可能です。 - 所要時間:
初回は約30~45分ほどお時間をいただきます(問診・説明・同意書記入・施術含む)。2回目以降は20~30分程度が目安です。 - モニター価格:
通常9,900円のところお得な3,000円(税込)にてご提供しています(※2025年7月現在)。施術代・材料費・出張料を含みます。 - 施術場所:
訪問施術(ご自宅や施設など)もしくは、小平市・東久留米市のレンタルサロンにて対応可能です。
※エリア・日程は個別にご相談させていただきます。
上記の内容は、すべて医療国家資格を持つ鍼灸師・看護師であるKagayaが対応いたしますので、衛生管理や感染症対策も万全です。
また、以下のようなケースでも対応が可能です:
- 車椅子生活・寝たきりなどで外出が難しい方
- 医療的ケア(胃瘻、膀胱カテーテル等)を行っている方
- ご家族の付き添いや介助が必要な方
なお、チタンアレルギーの方や、耳の皮膚に傷・湿疹などがある場合は、無理に鍼を刺すことはせず、安全な代替法(円皮鍼や刺激なしの貼付シール等)に切り替えて対応いたします。
施術前には、必ずカウンセリングと同意確認を行い、「どこまでの刺激なら心地よいか」「どのような悩みにアプローチしたいか」を丁寧にお伺いします。
耳に数本の小さな鍼を留めるだけという、シンプルでやさしい方法だからこそ、負担なく、でも確かな変化が期待できる──それが、戦場鍼の魅力です。
🌟こんな方におすすめです
戦場鍼(BFA)は、鍼が初めての方にも安心して受けていただける耳つぼ療法です。
特に、以下のような症状やお悩みをお持ちの方におすすめしています。
- いつもピリピリ・ジンジンした痛みに悩まされている方
── 神経因性疼痛といわれる種類の痛みで、薬が効きづらく、日常生活にも大きなストレスを感じている方。 - 背中や脚の緊張が強くて落ち着かない方
── 車椅子に座っているときや横になっているときも、常に筋肉が張っている感覚がある方。 - 夜にぐっすり眠れず、途中で何度も目が覚めてしまう方
── 睡眠の質が下がり、日中も疲労感や集中力の低下を感じている方。 - 副作用の少ない、体に優しいケアを探している方
── 薬に頼りすぎず、自然な方法で身体と心のバランスを整えたい方。 - 訪問での施術を希望している方
── 通院が難しく、ご自宅や施設でのケアをご希望の方。
「病院でもリハビリでも“これ以上できることはない”と言われてしまった」
「でも、今の状態に満足できていない」
──そんなふうに感じたことがある方こそ、ぜひ一度、戦場鍼という選択肢を知っていただきたいと思っています。
耳への軽い刺激だけで、痛みや緊張、不眠に変化が出ることに、多くの方が驚かれます。
「もっと早く知っていればよかった」「これなら安心して続けられる」
そう言ってくださる利用者さんも少なくありません。
また、戦場鍼はほかのリハビリや内服治療と並行して受けることができるため、今の生活スタイルを変えずに導入できるのも大きな魅力です。
ご本人だけでなく、ご家族や介護者の方からも「夜ぐっすり眠ってくれて安心した」「表情がやわらいだ」などのお声をいただいています。
ほんの数本の小さな鍼が、あなたの暮らしの質をそっと支えてくれるかもしれません。
🌟お申込み・お問い合わせ
モニター施術をご希望の方、または「少し話を聞いてみたい」「自分にも合うか相談してみたい」とお考えの方は、下記のいずれかの方法でお気軽にご連絡ください。
ご連絡の際は、メッセージの最初に「戦場鍼モニター希望」とご記入いただけるとスムーズです。
- 公式LINE:
https://lin.ee/XnDgG3K
※スマートフォンからアクセスいただくと、そのままトーク画面に進めます。 - Instagram(DM):
@kirabosi0926
※普段お使いのSNSから気軽にどうぞ。
メッセージを確認後、Kagayaより24時間以内を目安にご返信させていただきます。
(万が一、返信が届かない場合は、お手数ですが再度ご連絡ください)
以下のようなお問い合わせも大歓迎です:
- 「通院が難しいけれど受けられるか相談したい」
- 「家族にも施術を受けさせたいけれど大丈夫?」
- 「他のケアと併用できるか気になっている」
- 「アレルギーや医療的ケアがあるけれど安全?」
もちろん、無理な勧誘や営業は一切ありません。
医療・看護の現場経験をもとに、安心して受けていただけるよう丁寧にご案内します。
「ちょっと気になった」「これなら試してみたいかも」──そんな直感を、大切にしてみてください。
あなたやご家族が、ほんの少しでも「今より楽になれる」きっかけとなれば幸いです。
📩 ご相談・お問い合わせはこちら
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
🌟最後に
「薬以外に、何かできることはないだろうか」
──もし、そんなふうに感じたことがあるなら、それはあなたの身体が「別の選択肢も試してみたい」と静かにサインを出しているのかもしれません。
痛みやこわばり、不眠といった症状は、毎日の生活にじわじわと負担をかけてきます。
しかもそれが長く続くと、心まで疲れてしまうことも少なくありません。
Kagayaはこれまで、医療・介護・看護の現場で、さまざまな症状と向き合う方々を支援してきました。
そのなかで痛感するのは、「少しでも楽になれる」「自分の状態に合ったケアがある」という実感が、回復の希望につながるということです。
今回ご紹介した「戦場鍼(BFA)」は、耳に刺すたった数本の小さな鍼ですが、その一刺しが、痛みを静かに軽くしてくれることがあります。
それは、言葉にするのが難しいような不快感──
「なんとなく落ち着かない」「全身が張りつめている」「寝つけない」──といった感覚にも作用する方法です。
どんなに小さな不調でも、無理に我慢する必要はありません。
耳という“全身とつながる入口”に、ちいさな鍼をそっと留めてみる。
たったそれだけで、少し深く息ができたり、夜の眠りが変わったり、背中の力が抜けるような感覚を得ることができるかもしれません。
はじめは半信半疑でも大丈夫です。
ご自身やご家族の生活の中に、ほんの少しでも「これなら続けられるかも」「今より心地よく過ごせるかも」と思える時間が生まれたら、こんなにうれしいことはありません。
どうぞ、無理のないタイミングで、お気軽にご相談ください。
その一歩が、あなたの心と身体にとってやさしい変化のきっかけとなりますように。