
こんにちは。
プライマリ・ケアサポート きらぼし、鍼灸師・看護師のKagayaです。
今回は無事に再試験なくテストに受かりました!
鍼灸専門学校は1日2コマしかなく、授業の進みがとても早いんです。そのため、テスト範囲もかなり広くなります。油断すると、簡単に落ちてしまいます。
そんな中で、特に難しかったのが「東洋医学臨床論」のテスト。
この科目では、東洋医学の基本である「弁証論治(べんしょうろんち)」を学びました。
🌟 弁証論治って何?
弁証論治とは、患者さんの症状や体質などの情報をもとに「証(しょう)」を立てて、それに基づいて治療方針を決めるプロセスのこと。
簡単に言うと、
- 情報を集める
- 分析して「証」を立てる
- 治療の方針を考える
という3ステップで構成されています。
この流れ、実は看護学校でもやったことがあるような……。
そう、あれです。
🌟 看護過程との共通点がいっぱい!
ゴードンやヘンダーソンの理論をもとに、患者さんの情報を項目ごとに分けて、
- アセスメント
- 看護診断
- ケアプラン
と進めていくのが看護過程。
これ、東洋医学でいう「弁証論治」とそっくりだと思いませんか?
🌟 情報収集は「医療面接」から
鍼灸学校で「医療面接」という言葉を初めて聞きましたが、これってまさにアナムネですね。
授業ではフェイスシートを使って、丁寧に質問していくDVDを見ました。
先生曰く「時間をかけてもクレームにならない」とのこと。
患者さんにとって、自分のことを丁寧に聞いてもらえるのは、それだけで安心感につながるんですね。
🌟 自分自身を弁証論治してみた
授業の課題では「25歳・女性・看護師」を弁証論治する設定でしたが、「Kagayaの方が重症だよ!」と感じた私は、思い切って自分をモデルにしてみました。
マージョリ・ゴードンの11の機能的健康パターンに沿って、自分の情報を分類し、東洋医学的にアセスメント!
🌟 Kagayaの弁証論治(11の機能的健康パターンに沿って)
1. 健康知覚・健康管理パターン
- 自覚的な不調は多いが、対処が後回しになりがち。
- 東洋医学を学ぶことで、自分の不調に意味づけをしようとしている。
2. 栄養・代謝パターン
- 食事時間が不規則。
- 冷たいものや甘いものを好む傾向。
- 胃腸が弱く、下痢しやすい。
→【弁証】脾虚、陽虚、気虚。
3. 排泄パターン
- 下痢・軟便が多く、食後すぐ便意をもよおす。
- 小便は多め。
→【弁証】脾虚による水湿過多。
4. 活動・運動パターン
- 忙しさのなかで体を休める暇がない。
- 肩こり、倦怠感。
→【弁証】気滞血瘀、気虚。
5. 睡眠・休息パターン
- 寝つきはよいが、途中覚醒があり睡眠の質が悪い。
- 明け方に目覚めることも。
→【弁証】肝血不足、陰虚。
6. 認知・知覚パターン
- 常に多くの情報にさらされており、頭が休まらない。
- 頭痛・眼精疲労あり。
→【弁証】肝火上炎、肝陽上亢、肝血虚。
7. 自己知覚・自己概念パターン
- 完璧主義で自己肯定感が低下しやすい。
- 感情の抑制傾向。
→【弁証】肝鬱気滞、心脾両虚。
8. 役割・関係パターン
- 看護師・鍼灸師・訪問ケアなど複数の役割を担い、責任が重い。
- 対人関係にストレスあり。
→【弁証】肝気鬱結、心血虚。
9. 性・生殖パターン
- 月経痛、周期の乱れ、PMSあり。
→【弁証】瘀血、肝気鬱滞、血虚。
10. 対処・ストレス耐性パターン
- 我慢強く、限界まで頑張ってしまう。
→【弁証】肝気鬱結、心脾両虚。
11. 価値・信念パターン
- 東洋医学を通して「人を癒したい」という想いを強く持っている。
- 不調の根本に目を向け、自分と向き合おうとしている。
→【弁証】気虚+瘀血+肝鬱+脾虚ベースの複合証。
🌟 分析してわかったKagayaの状態
- 子どもの頃から消化器が弱い → 脾虚、気虚
- 汗が多く出る、青あざができる → 気の固摂作用の低下
- 舌:歯痕・瘀血あり → 陽虚・瘀血
- 胃痛・肩こり・倦怠感 → 気血の不足、巡りの悪さ
- 冷え → 陽虚、瘀血、寒邪の侵入
- 不眠・月経痛・ストレス → 肝鬱気滞、陰虚
などなど、全身の不調が「生理物質の生成不足」「気血の滞り」「ストレス」によって引き起こされていると考えられました。
🌟 生活習慣を見直して整える!
体質に合わせたセルフケアを取り入れることで、巡りを整えやすくなります。
以下はKagaya自身が実際に使っている、または学生さんにもおすすめできるセルフケアアイテムです:
✅ 白湯生活におすすめ:保温マグカップ
冷えやすい体質の方は、白湯を日常的に飲む習慣がおすすめです。
✅ 巡り改善に:カッサプレート
首や肩の巡りが悪いときは、お風呂上がりに軽くカッサを使うと効果的です。
✅ 学習と体調管理に:東洋医学の入門書
看護の学びと東洋医学の知識をつなげるために、分かりやすい入門書を手元に置いておくと安心です。
🌟 生活習慣の見直しと治療
最近よく聞く「整う」という言葉。
サウナやヨガなどでよく使われていますが、Kagayaからすると「そんな簡単に整わないよ!」という感じでした。
でも、実は普通の健康状態なら、それくらいで整うんですよね。
体調不良の根本は、やっぱり生活習慣。
- 不規則な食事
- 冷たいものの摂りすぎ
- 睡眠不足
- 過労
これらが積み重なって、病気の芽を育ててしまいます。
白湯を飲んだり、頭の巡りを良くするために刺絡やカッサをしたり……。
少しずつでも「巡り」を良くして、生理物質がしっかり働けるようにしていきたいと思っています。
🌟 学生さんに伝えたいこと
弁証論治も看護過程も、「答えが1つではない」プロセスです。
大切なのは、
- 情報を丁寧に集めること
- 自分で仮説を立てて、論理的に展開すること
- 柔軟に考えること
そして、患者さんの背景や価値観に寄り添うことです。
東洋医学を学ぶことで、「原因不明」と言われがちな症状も、意味づけができるようになります。
「なんとなく不調……」
その気持ち、ちゃんと理由があります。
ぜひ、東洋医学の視点を取り入れて、自分自身のケアにも活かしてください。