炎症の一般
- 炎症の5大徴候
- 発赤
- 毛細血管透過性、細動脈の拡大により血流増加
- 充血により出現
- 腫脹
- ヒスタミン、キニン、ロイコトリエンの働きで、毛細血管透過性が増し、血流が増大
- 血管内にとどまる物質も組織液に流出して腫れる
- 発熱
- マクロファージ、白血球が発熱物質を産生することでおこる
- 疼痛
- 自由神経末
- 遊走した食細胞がキニン、プロスタグランジンなどの化学物質を放出し、痛みの感覚受容器を刺激する
- 機能障害
- 痛みや疼痛によって関節などが動かしづらくなる
- 発赤
- 炎症反応→CRP
炎症の5大徴候でないのはどれか。
- 発熱
- 出血
- 腫脹
- 疼痛
炎症の5大徴候に含まれないのはどれか。
- 発熱
- 機能障害
- 腫脹
- 膿
急性炎症の徴候でないのはどれか。
- 発熱
- 腫脹
- 出血
- 疼痛
急性炎症の全身症状として適切でないのはどれか。
- 発熱
- 血圧上昇
- CRP上昇
- 好中球増多
炎症について正しいのはどれか。
- 白血球の活動が抑制される。
- コルチゾールで反応が促進される。
- 血管が拡張する。
- 血管透過性が低下する。
炎症と関係のないのはどれか。
- 腫張
- 発熱
- 肥大
- 疼痛
CRP値の上昇が高度かつ高頻度にみられるのはどれか。
- 胃炎
- 肺炎
- 肩関節周囲炎
- アレルギー性鼻炎
血液生化学検査のうち炎症マーカーはどれか。
- LDH
- 血小板数
- 尿素窒素
- CRP
血液検査所見で炎症の指標となるのはどれか。
- CRP
- LDH
- γ-GTP
- アルブミン
炎症のメカニズム
- 細胞や組織が傷害されると起炎因子が放出される
- 局所の血管運動神経を刺激
- 細動脈枝が収縮して虚血状態となる
- 数分程度で細動脈が拡張、細静脈が収縮する
- 透過性の亢進
- 血漿成分の浸出
- 浸透圧の上昇
- 炎症反応
- 炎症巣に貪食を行う白血球や中和解毒の作用をもつ血漿蛋白が浸出し、障害因子を取り除く
- 組織の欠損を肉芽組織が修復し、結合線維で埋める(瘢痕)
炎症の経過で最も初期にみられる現象はどれか。
- 炎症巣への白血球の遊走
- 細動脈の収縮
- 血漿成分の血管外への流出
- 線維芽細胞の増生
急性炎症の局所に最初に起こる現象はどれか。
- 好中球浸潤
- 漿液性滲出
- 線維素性滲出
- リンパ球浸潤
急性炎症の局所で最初におこるのはどれか。
- 滲出
- 充血
- 線維化
- 白血球遊走
炎症で最も遅い時期にみられるのはどれか。
- 好中球の遊走
- 細動脈の収縮
- 肉芽組織の形成
- 血漿成分の惨出
急性炎症の際、好中球が血管外に遊走するのに必要な要件でないのはどれか。
- 細胞接着分子の活性化
- 血栓の形成
- 血流の減速
- サイトカインの放出
腹水が滲出液となる疾病はどれか。
- 肝硬変
- 右心不全
- ネフローゼ症候群
- 腹膜炎
米粒大の艾炷の連続施灸で最初に出現する局所の変化はどれか。
- 発赤
- 水疱
- 痂皮
- 潰瘍
有痕灸の施灸局所で起こらない現象はどれか。
- 蛋白質の変性
- ブラジキニンの産生
- 血管透過性の亢進
- 内因性鎮痛物質の産生
透熱灸で施灸局所辺縁にみられないのはどれか。
- リンパ管の閉塞
- 血管透過性の亢進
- 疼痛
- 皮膚の紅斑
透熱灸による生体反応で誤っているのはどれか。
- 血管透過性の亢進
- マスト細胞の活性化
- 血液凝固時間の短縮
- マクロファージ貪食能の低下
無痕灸による局所炎症反応でみられるのはどれか。
- 血管透過性低下
- 血流量増加
- 組織の変性
- 白血球数減少
透熱灸による局所炎症反応で正しいのはどれか。
- 皮膚血流量減少
- 血管透過性抑制
- 血小板凝集能亢進
- マスト細胞活性抑制
施灸後早期に貧食能の活性が亢進すると考えられるのはどれか。
- T細胞
- 好中球
- 線維芽細胞
- マクロファージ
1回の透熱灸による生体反応で正しいのはどれか。
- 血管透過性の抑制
- 補体の活性化
- 肥満細胞の脱顆粒抑制
- 血液凝固時間の延長
透熱灸による局所炎症反応で最も早期の反応はどれか。
- 好中球の活性化
- 血管透過性の亢進
- リンパ球の浸潤
- マクロファージの活性化
透熱灸による急性炎症反応で最も遅く出現するのはどれか。
- ブラジキニンの放出
- セロトニンの放出
- 補体の滲出
- 膠原線維の産生
透熱灸の局所に起こる反応として適切でないのはどれか。
- 発痛物質の産生
- 血管の拡張
- 血管透過性の亢進
- 白血球遊走因子の減少
炎症の伝達科学物質
血管拡張物質
- 一酸化窒素(NO)
- 二酸化炭素(CO2)
- アデノシン
- サブスタンスP
- CGRP
- ヒスタミン
- ブラジキニン
血管収縮物質
- セロトニン
- ノルアドレナリン
- エンドセリン
血管拡張作用をもつのはどれか。
- セロトニン
- エンドセリン
- 二酸化炭素
- アンジオテンシンⅡ
鍼刺激による皮膚の血流増加に関係するのはどれか。
- NO
- セロトニン
- アンジオテンシン
- ノルアドレナリン
血管内皮細胞で産生され、血管平滑筋を弛緩させる物質はどれか。
- 一酸化窒素(NO)
- セロトニン
- アセチルコリン
- ノルアドレナリン
施灸局所の血行促進に関与するのはどれか。
- γ-アミノ酪酸
- サブスタンスP
- アンジオテンシンII
- ノルアドレナリン
血管収縮物質はどれか。
- ノルアドレナリン
- ブラジキニン
- ヒスタミン
- アデノシン
灸刺激による末梢血管収縮の機序に関与するのはどれか。
- CGRP
- 一酸化窒素
- サブスタンスP
- ノルアドレナリン
血管に対し収縮性に作用する物質はどれか。
- NO
- CGRP
- アデノシン
- ノルアドレナリン
血管収縮作用をもつ物質はどれか。
- ヒスタミン
- ブラジキニン
- アデノシン
- セロトニン
炎症細胞
- 好中球
- 炎症で最初に遊走してくる細胞
- 貪食作用
- 炎症や免疫の調節を行う
- 好酸球
- アレルギー反応や寄生虫疾患
- 細胞体内に赤色顆粒を持つ
- 好塩基球
- 流血中に存在し、抗原刺激に対してヒスタミンを放出する
- 細胞表面にIgEに対するレセプターを持つ
- 肥満細胞
- 粘膜や結合組織に多く、抗原刺激に対してヒスタミンを放出する
- 細胞表面にIgEに対するレセプターを持つ
- 単球
- マクロファージ
- 貪食作用
- 抗原提示
- リンパ球
- T細胞、B細胞、NK細胞にわかれ、炎症反応や免疫細胞に関与する
- B細胞は分化して形質細胞になる
内因性発痛物質はどれか。
- モルヒネ
- βエンドルフィン
- エンケファリン
- ブラジキニン
内因性発痛物質でないのはどれか。
- ブラジキニン
- サブスタンスP
- セロトニン
- ドパミン
打膿灸による炎症の発生に関与しないのはどれか。
- ブラジキニン
- ヒスタミン
- プロスタグランジン
- β-リポトロピン
透熱灸による局所炎症の発現に関与しないのはどれか。
- ブラジキニン
- プロスタグランジン
- ヒスタミン
- クレアチンリン酸
灸施術による局所炎症反応に関与するのはどれか。
- プロスタグランジン
- サイロキシン
- トリプシン
- ダイノルフィン
鍼刺激によって細胞膜で産生されるのはどれか。
- セロトニン
- プロスタグランジン
- ブラジキニン
- カリウムイオン
施灸部位の細胞破壊に伴ってアラキドン酸から産生されるのはどれか。
- プロスタグランジン
- ヒスタミン
- セロトニン
- ブラジキニン
透熱灸施灸により生成されるアラキドン酸代謝産物はどれか。
- プロスタグランジン
- サブスタンスP
- CGRP
- ヒスタミン
ブラジキニン発痛作用を増強させるのはどれか。
- CGRP
- エンケファリン
- サブスタンスP
- プロスタグランジン
透熱灸により好中球の遊走性を最も高めるのはどれか。
- ロイコトリエンB4
- ブラジキニン
- プロスタグランジンE2
- ヒスタミン
施灸時の組織障害によって放出されるアラキドン酸代謝産物はどれか。
- ロイコトリエン
- セロトニン
- CGRP
- ヒスタミン
ヒスタミンを遊離する細胞はどれか。
- 単球
- 肥満細胞
- 好中球
- リンパ球
ヒスタミンを産生する細胞はどれか。
- 好中球
- 単球
- リンパ球
- 肥満細胞
炎症時にヒスタミンを放出する主な細胞はどれか。
- 好中球
- リンパ球
- 肥満細胞
- マクロファージ
透熱灸によるヒスタミンの分泌に直接関与するのはどれか。
- 好中球
- 形質細胞
- 肥満細胞
- マクロファージ
施灸局所の肥満細胞から放出される血管透過性亢進物質はどれか。
- IgE
- 補体
- ヒスタミン
- ブラジキニン
施灸刺激の早期より肥満細胞から放出されるのはどれか。
- IgE
- 補体
- ヒスタミン
- アドレナリン
皮内鍼の絆創膏固定をはがした後にかゆみが出現した。かゆみを起こす物質はどれか。
- アセチルコリン
- ヒスタミン
- ノルアドレナリン
- プロトロンビン
炎症の化学的介助物質はどれか。
- サイロキシン
- ヒスタミン
- トロンビン
- レニン
透熱灸でマスト細胞から放出される物質による現象はどれか。
- 血管収縮
- 血管透過性の亢進
- ポリモーダル受容器の抑制
- 心拍数減少
施灸局所で産生されないのはどれか。
- キニン類
- ヒスタミン
- プロスタグランジン
- 糖質コルチコイド
炎症担当細胞とその分泌する物質との組合せで誤っているのはどれか。
- マスト細胞---ヒスタミン
- 好中球---ライソゾーム(リソソーム)酵素
- 単球---免疫グロブリン
- Tリンパ球---リンホカイン
施灸後にサイトカインを産生しないのはどれか。
- 赤血球
- リンパ球
- 好中球
- マクロファージ
血管の透過性亢進作用をもつ物質はどれか。
- セロトニン
- 血管作動性腸ペプチド
- カルシトニン遺伝子関連ペプチド
- サブスタンスP
施灸によりアラキドン酸から産生される物質が引き起こす作用はどれか。
- 血管収縮する。
- 心拍数を減少する。
- 血栓の発生を防止する。
- 発痛物質の作用を増強する。
透熱灸の施灸局所で発痛を増強するのはどれか。
- ヒスタミン
- ブラジキニン
- CGRP
- プロスタグランジン
灸施術による局所炎症反応に最も関与するのはどれか。
- ルフィニ終末興奮
- Ⅰb線維興奮
- インターロイキン6産生
- カプサイシン産生
炎症の分類
急性炎症
- 滲出性炎症
- 漿液性炎症
- 炎症性浮腫を伴う
- 皮膚炎症、熱傷、蕁麻疹などによる浮腫や水泡形成
- 腹膜炎、癌性腹膜炎
- 関節水腫
- 粘膜分泌亢進をともなう
- カタル性鼻炎
- 暴飲暴食によるカタル性胃炎
- 炎症性浮腫を伴う
- 線維性炎症
- フィブリノーゲンの滲出をともなう
- 大葉性肺炎
- 粘膜に繊維素性による偽膜を形成する
- ジフテリアにおける偽膜性咽頭炎
- クロストリジウム・ディフィシレによる偽膜性大腸炎
- フィブリノーゲンの滲出をともなう
- 化膿性炎症
- 滲出液中に多量の好中球と膿を含む
- 黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌などによるせつ・よう
- 急性虫垂炎
- 淋病
- 多量の好中球が皮下組織に広がる
- ひょう
- 蜂窩織炎
- 好中球を主とした浸出液が組織に蓄積する
- 脊柱カリエスなどにみられる結核性膿瘍
- 滲出液中に多量の好中球と膿を含む
- 壊疽性炎症
- 化膿性炎に組織の壊死をともなう
- 糖尿病合併症
- 化膿性炎に組織の壊死をともなう
- 出血性炎症
- 組織が血性となるもの
- インフルエンザ肺炎
- 漿液性炎症
- 壊死性炎症
- 組織や細胞の壊死が著しいもの
- 変質性炎症
慢性炎症
- 増殖性炎
- 肉芽腫性炎
- 慢性炎症反応で形成される肉芽腫を主成分とする
- 結核
- 真菌感染症
- 梅毒
- ハンセン病
- ネコひっかき病
- サルコイドーシス
- 痛風
- クローン病
- 慢性炎症反応で形成される肉芽腫を主成分とする
- 肉芽腫性炎
急性炎症に最も関連の深いのはどれか。
- 結核結節
- 肉芽組織
- 膿瘍
- 瘢痕組織
滲出物中に多量の好中球が含まれるのはどれか。
- 漿液性炎
- 線維素性炎
- 化膿性炎
- 肉芽腫性炎
皮膚化膿症の主な原因となる菌はどれか。
- 緑膿菌
- ブドウ球菌
- ガス壊疽菌
- 大腸菌
化膿性炎症の起炎菌として最も適切なのはどれか。
- 結核菌
- ブドウ球菌
- ジフテリア菌
- コレラ菌
化膿性炎はどれか。
- 結核
- ジフテリア
- ひょう疽
- 関節リウマチ
連鎖球菌に汚染した鍼が皮下組織に及んだ場合に起こりやすい化膿性炎はどれか。
- 寒性膿瘍
- 蜂窩織炎(蜂巣織炎)
- 膿性カタル
- 膿疱
主に皮下結合組織に起こる急性化膿性炎症はどれか。
- アトピー性皮膚炎
- 脂漏性皮膚炎
- じんま疹
- 蜂窩織炎
化膿性炎の滲出物中に最も多く含まれている細胞はどれか。
- リンパ球
- 形質細胞
- マクロファージ
- 好中球
化膿性炎症に主に関与するのはどれか。
- 好塩基球
- 好酸球
- 好中球
- リンパ球
膿に最も多くみられる白血球はどれか。
- 好中球
- リンパ球
- 肥満細胞
- マクロファージ
蜂窩織炎(蜂巣炎)の主な炎症担当細胞はどれか。
- 好中球
- リンパ球
- 肥満細胞
- マクロファージ
急性虫垂炎について正しい記述はどれか。
- 化膿性炎症である。
- バビンスキー反射が陽性となる。
- 副腎皮質ホルモンが極めて有効である。
- 赤血球増多を伴う。
慢性炎症に最も関係の深い組織変化はどれか。
- 血管拡張
- 好中球浸潤
- 滲出性変化
- 肉芽組織形成
腸管の肉芽腫性炎に属するのはどれか。
- クローン病
- 偽膜性大腸炎
- 潰瘍性大腸炎
- 細菌性赤痢
肉芽腫性炎はどれか。
- アレルギー性鼻炎
- 壊疽
- 肝膿瘍
- サルコイドーシス
肉芽腫を形成しないのはどれか。
- アスベストーシス
- サルコイドーシス
- 結核症
- ネコひっかき病
肉芽腫を形成しないのはどれか。
- 結核
- 梅毒
- 淋病
- ハンセン病
肉芽腫を形成しない疾患はどれか。
- 真菌症
- サルコイドーシス
- ハンセン病
- 肝硬変
乾酪性壊死を伴う肉芽腫が特徴的な疾患はどれか。
- ハンセン病
- サルコイドーシス
- 結核
- クローン病
肉芽腫性炎を特徴とするのはどれか。
- 結核
- 面疔
- ジフテリア
- アレルギー性鼻炎
フィブリノゲンの滲出が特徴的なのはどれか。
- 壊疽性炎
- 化膿性炎
- 漿液性炎
- 線維素性炎
急性炎症でないのはどれか。
- 漿液性炎
- 化膿性炎
- 壊死性炎
- 肉芽腫性炎
施灸による水疱はどれか。
- 変質性炎
- 滲出性炎
- 増殖性炎
- 特異性炎
漿液性炎はどれか。
- サルコイドーシス
- 皮下膿瘍
- 上気道ジフテリア
- カタル性鼻炎
出血性炎はどれか。
- カタル性鼻炎
- 上気道ジフテリア
- インフルエンザ肺炎
- 歯槽膿漏
線維素性炎に分類される疾患はどれか。
- 劇症肝炎
- 大葉性肺炎
- カタル性鼻炎
- 蜂巣炎(蜂窩織炎)
線維素性炎はどれか。
- 劇症肝炎
- ハンセン病
- 急性虫垂炎
- 大葉性肺炎
疾患とその原因との組合せで正しいのはどれか。
- ウィルソン病---鉄
- 壊血病---ビタミンB1
- イタイイタイ病---有機水銀
- 偽膜性腸炎---クロストリジウム・ディフィシレ
炎症について誤っている組合せはどれか。
- 肉芽腫性炎---肉芽組織形成
- 化膿性炎---蜂巣炎病変
- 漿液性炎---炎症性浮腫
- 線維素性炎---偽膜形成
誤っている組合せはどれか。
- 線維素性炎---偽膜形成
- 漿液性炎---膿瘍
- 梅毒---ゴム腫
- 脊椎カリエス---冷膿瘍
炎症の分類について適切でない組合せはどれか。
- 火傷---漿液性炎
- 結核---変質性炎
- 暴飲暴食---カタル性炎
- ブドウ球菌感染症---化膿性炎
皮膚の疾患と炎症の型との組合せで誤っているのはどれか。
- 靴ずれ(まめ)---壊疽性炎
- 面疔---化膿性炎
- ひょう疽---蜂窩織炎(蜂巣織炎)
- じんま疹---漿液性炎
炎症の分類と疾患との組合せで誤っているのはどれか。
- 化膿性炎---淋病
- 肉芽腫性炎---結核
- 漿液性炎---じんま疹
- 壊死性炎---インフルエンザ