八綱弁証
表証 | 発熱悪寒、頭痛、項強、腰背痛、四肢関節痛 脈浮 |
裏証 | 悪熱、口渇、便秘、腹部膨満、腹痛、下痢 舌苔厚 脈沈 |
寒証 | 悪寒、四肢厥冷、顔面蒼白、寒性下痢、小便が多い、唇は淡白 舌苔白で湿潤 脈遅 |
熱証 | 発熱、煩燥、ほてる、大便秘結、小便少ない、口渇 舌苔黄 脈数 |
虚証 | 呼吸•語勢が弱い、自汗、下痢、小便数、筋肉に弾力がない、喜按 脈濡、弱、微、虚 |
実証 | 呼吸•語勢が荒く強い、無汗、便秘、小便の回数は多い、筋肉に弾力がある、拒按 脈弦、洪、滑、実、緊 |
陰証 | 顔面蒼白、気分が沈うつ、元気がない、言葉が少ない、手足を縮める、悪寒•冷え 舌質淡胖 脈遅、弱、細 |
陽証 | 顔面紅潮、多言、多道、発熱 舌質紅 脈浮、弦、洪、滑、実 |
- 舌
- 虚証→淡
- 寒証→白
- 熱証→紅、黄
- 瘀血→紫、暗
- 脾→胖、歯痕
- 肝→舌辺紅
- 脈
- 虚証→弱、虚
- 実証→実
- 寒証→沈、遅、緊
- 熱証→数
- 血虚→細
- 湿→滑、膩苔
- 瘀血→濇
- 脾→軟
- 肝→弦
臓腑の生理
臓 | 生理作用 | 生理特性 |
肝 | 疏泄 蔵血 | 昇発 条達 |
心 | 主血 神志 | 陽気を主る 臓腑を統括 |
脾 | 運化(気血生成の源、生痰の源) 統血 | 昇清 喜燥悪湿 |
肺 | 宣発 粛降 主気(一身の気を主る) 通調水道(水の上源) 百脈を朝ずる 治節 | 華蓋 嬌臓 |
腎 | 蔵精 主水 納気 | 封蔵 陰陽の根本 |
腑 | 生理作用 |
胆 | 胆汁(清汁)の貯蔵と排泄 決断を主る |
小腸 | 受盛 化物 清濁の秘別 |
胃 | 受納 腐熟 降濁 喜湿悪燥 |
大腸 | 糟粕の伝化 |
膀胱 | 貯尿と排尿 |
症状一覧
気 | 血 | 津液 | 精 |
気虚 | 血虚 | 津液不足 | 不妊症 |
疲れやすい | めまい | 口渇 | 陽萎 |
倦怠感 | 顔面蒼白 | 尿量減少 | 早老 |
無力感 | 手足の無力感 | 便秘 | 健忘 |
めまい | 不眠 | 虚労 | |
息切れ | 筋肉の痙攣 | 成長不良 | |
目のかすみ | 虚弱体質 | ||
自汗 | 脈細 | めまい | |
易感冒 | 脈弱 | ||
気滞 | 血瘀 | 痰湿 | |
腹部膨満感 | 固定痛 | 浮腫 | |
胸悶 | 刺痛 | 下痢 | |
胸脇苦満 | 血塊の形成 | 身体が重い | |
脹痛 | 舌の瘀斑・暗赤色 | 痰 | |
懶言 | 色素沈着 | 尿量減少 | |
抑鬱感 | 膩苔・脈滑 | ||
ため息 |
寒 | 熱 |
陽虚 | 陰虚 |
寒がり | 火照り・のぼせ |
四肢の冷え | 五心煩熱 |
顔面蒼白 | 盗汗 |
下痢 | 脈細数 |
陽実 | |
顔面紅潮 | |
口渇・冷飲 | |
煩躁 | |
小便短赤 | |
脈数・舌質紅・舌苔黄 |
肝 | 心 | 脾 | 肺 | 腎 |
胸脇苦満 | 心悸・征忡 | 食欲不振 | 咳嗽 | 夜尿症 |
乳房部の脹痛 | 不安感 | 軟便・下痢 | 易感冒 | 呼吸困難 |
月経痛 | 不眠・多夢 | 浮腫 | 息切れ | 遺精・遺尿 |
易怒 | 舌のこわばり | 崩漏・皮下出血 | 喘息 | 耳鳴り・難聴 |
抑鬱感 | 多汗 | めまい | 浮腫 | 根気がない |
筋肉の痙攣 | 狂騒 | 内臓下垂 | 鼻閉・鼻汁 | 腰膝酸軟 |
筋の痺れ | 精神異常 | 四肢無力 | 皮膚乾燥 | 不妊症 |
目のかすみ・乾燥 | 胸悶 | 呼吸困難 | 陽萎 | |
爪の変形 | 早老 | |||
健忘 |
病証
表証
表証 | 発熱悪寒、頭痛、項強、腰背痛、四肢関節痛 脈浮 |
裏証 | 悪熱、口渇、便秘、腹部膨満、腹痛、下痢 舌苔厚 脈沈 |
- 脈が「浮」なので、表証の答えを探す
「18歳の男性。主訴は頭痛。7日前に薄着で体が冷え、その日の夜から悪寒、発熱、頭痛を自覚し、風邪薬を飲んでも完治しない。咳と痰はなく、汗をかきやすい。舌は薄白苔、脈は浮緩。」 病証として最も適切なのはどれか。
- 肺陰虚証
- 手の少陰経脈病証
- 手の太陰経脈病証
- 風寒表虚証
「18歳の男性。昨日雨に濡れ、その夜から悪寒、発熱、後頭部痛が出現した。脈は浮緊、舌は淡紅で薄白苔。咳、痰、鼻水はない。」 本症例の病証で最も適切なのはどれか。
- 手太陰経脈病証
- 足太陽経脈病証
- 風寒表実証
- 肺気虚証
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で適切なのはどれか。 「32歳の男性。項から背中にかけてこわばりを自覚した。強い悪寒と軽い熱っぽさも伴う。鼻がつまり咳が出てきたため来院。脈は浮緊。」
- 利湿
- 和胃
- 潤肺
- 解表
「18歳の男性。昨日雨に濡れ、その夜から悪寒、発熱、後頭部痛が出現した。脈は浮緊、舌は淡紅で薄白苔。咳、痰、鼻水はない。」 本症例に対する治療方針として適切なのはどれか。
- 経脈を疏通する。
- 表を開き発散させる。
- 温めて補う。
- 宣散作用を調節する。
裏証
虚証
- 脈→弱、虚
- 舌→淡
- 血虚→脈細弱
- 陰虚→脈細数
「50歳の女性。3年前から喘鳴を伴う発作性の呼吸困難がある。全身倦怠感があり、腰がだるく、四肢の冷えがみられ、稀薄な痰がでる。舌質は淡、脈は沈細。」 気血の病証で適切なのはどれか。
- 気滞
- 血虚
- 気虚
- 血瘀
「23歳の女性。体操の選手で運動性無月経がみられる。東洋医学的所見では顔色は白く、肌につやがない。舌は淡白、脈は細。」 本症例の病証で最も適切なのはどれか。
- 表虚症
- 陽虚症
- 陰虚症
- 血虚症
「28歳の女性。第一子を出産したが、乳房の張り感はなく、母乳の出が悪い。産後の疲労感はある。なお、出産時には出血量が多かった。顔色はくすんだ黄色、舌質は淡白、脈は虚細。」 本症例で最も考えられる病証はどれか。
- 痰飲
- 気血両虚
- 血瘀
- 陽虚
「本態性高血圧で降圧薬を服用している78歳の男性。夜間頻尿を主訴として来院。手足のほてり、腰の重だるさがみられ、舌診では舌質紅・無苔、脈診では浮で無力を呈した。随時血圧測定では収縮期血圧148mmHg、拡張期血圧84mmHgであった。」 証に基づいて、鍼灸治療を行う場合の治療対象となる適切な病証はどれか。
- 瘀血証
- 気虚証
- 陰虚証
- 血虚証
次の文で示す患者の病証はどれか。 「夜間の潮熱、手足のほてり、盗汗を主症状とし、脈は細、数。随伴症状として不眠や便秘がみられる。」
- 陰虚証
- 気虚証
- 血虚証
- 陽虚証
次の文で示す患者の病証で最も適切なのはどれか。 「69歳の男性。主訴は呼吸促迫。冬になると症状が増悪する。少し動くだけで息切れが起こる。手足は冷たく、痰は希薄で色は白っぽい。舌質は淡白、脈は弱。」
- 陽虚
- 陰虚
- 血虚
- 気虚
次の文で示す患者の病証で適切なのはどれか。 「50歳の男性。頸肩部のこり、眼の疲れと乾燥を訴える。1年前から腰下肢が重だるく、手足がほてる。舌は紅く、脈は細数。」
- 肝腎陰虚
- 心腎不交
- 脾腎陽虚
- 肝脾不和
「65歳の男性。主訴は動作緩慢と振戦で上肢に歯車様固縮がみられる。不眠、抑うつ、便秘を伴い、舌質はやや淡白、脈状は細弱を呈する。」 治療対象となる適切な病証はどれか。
- 心血虚証
- 肝血虚証
- 腎陽虚証
- 脾陽虚証
「29歳の女性。主訴は不眠。寝付きが悪い。起床時には四肢がだるい。足の冷えがあり、生ものを食べると下痢をしやすい。舌は淡白で胖大、脈は濡を認める。」 病証として最も適切なのはどれか。
- 心気虚
- 腎気虚
- 肝血虚
- 脾陽虚
「21歳の女性。最近、食思不振や発熱があり、次第に血便や腹痛を伴うようになった。痔瘻はない。内視鏡検査で縦走潰瘍、敷石状病変はみられなかった。普段から寒がりで、冷たいものを飲食すると下痢が出現しやすい。手足が冷え、腰がだるい。舌質は淡白、脈は細くて弱い。」東洋医学からみた病証として適切なのはどれか。
- 脾陽虚証
- 肝血虚証
- 心陰虚証
- 肺気虚証
実証
- 実証→実
- 熱証(舌色)→紅、黄
- 熱証(脈)→浮、数
- 陽実→脈数、舌質紅、舌苔黄
- 痰湿→膩苔、脈滑
- 湿熱→舌苔黄膩、脈滑数
- 肝=弦
次の文で示す患者の病証として最も適切なのはどれか。 「42歳の女性。主訴は頻尿と排尿時痛。尿は途切れがちで黄色く混濁している。会陰部の違和感や残尿感もみられる。舌質紅、脈は滑数。」
- 膀胱湿熱
- 大腸湿熱
- 脾腎両虚
- 肝腎陰虚
「42歳の男性。腹痛、腹部膨満感、食欲不振、軟便が2か月続いている。近医の診察で機能性胃腸症と言われた。ストレスが多い仕事に就いている。強いストレスがかかると症状が増悪する。舌苔は白膩。脈は弦。」 最も適切な病証はどれか。
- 脾胃の病証
- 肝脾の病証
- 脾腎の病証
- 肝胃の病証
次の文で示す患者の病証で治療対象となる臓腑として最も適切なのはどれか。 「75歳の男性。主訴は安静時の手のふるえ。歩行時に第一歩が出にくい。頭痛や耳鳴り、便秘もみられる。舌質紅、脈弦数。」
- 心
- 肺
- 肝
- 脾
「27歳の女性。月経が始まる数日前から頭痛やめまいが起こり、乳房に脹痛がある。不安やイライラがあるが月経開始と共に症状は消失する。不正性器出血や病的帯下はみられない。舌質は淡紅、舌苔は厚、脈は弦。」 最も考えられる疾患はどれか。
- 子宮内膜症
- 子宮筋腫
- 月経困難症
- 月経前緊張症
治療方針
気
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「36歳の女性。動悸と胸苦しさがあり、少し動いただけでも汗をかく。めまいや倦怠感もみられる。舌は淡、脈は弱を認める。」
- 陰液を補う。
- 瘀血を除く。
- 陽気を補う。
- 痰濁を除く。
「72歳の男性。主訴は頻尿。難聴がある。トイレは我慢できるが、夜間に少量の尿失禁があり、前立腺肥大症と診断された。以前から腰が冷えてだるい。舌は淡、脈は弱を認める。」 治療方針として最も適切なのはどれか。
- 精の漏出を防ぐ。
- 陽気を補う。
- 痰を取り除く。
- 陰液を補う。
次の文で示す患者の病証に対する適切な治療はどれか。
「50歳の男性。よくめまいが起こり、横になると軽減する。顔色は蒼白く疲れやすい。食欲がなく脈状は細。」
- 肝陽を抑える。
- 気血を補う。
- 胃熱を除く。
- 湿熱を除く。
次の文で示す患者の病証で最も適切な治療方針はどれか。 「28歳の女性。3か月前から頭痛がある。保育士をしているが、保護者とのトラブルなどストレスが絶えない。めまいや顔が熱くなるなどの随伴症状があり、口が苦くなる。舌質紅、脈弦。」
- 陽気の上昇を抑える。
- 風邪を除く。
- 瘀血をとる。
- 痰飲を除く。
次の文で示す頭痛の治療方針として最も適切なのはどれか。 「痛みは長く続き、活動時に軽減する。めまい、ふらつき、精神疲労、動悸を伴う。舌質は淡、脈は細。」
- 風邪を散じる。
- 逆気を降ろす。
- 気血を養う。
- 津液を補う。
「33歳の女性。疲労しやすく、抑うつ状態が続いている。肩こり、食欲不振を伴い、最近では早朝覚醒がみられる。他に時々喉が詰ったような違和感がある。舌は薄白苔、脈は弦脈を呈した。」 病証に基づいた治療方針として適切なのはどれか。
- 瘀血を除く
- 気滞を除く
- 津液を補う
- 血を補う
「27歳の女性。月経が始まる数日前から頭痛やめまいが起こり、乳房に脹痛がある。不安やイライラがあるが月経開始と共に症状は消失する。不正性器出血や病的帯下はみられない。舌質は淡紅、舌苔は厚、脈は弦。」 病証に基づいた治療方針で最も適切なのはどれか。
- 気滞を除く。
- 湿熱を除く。
- 陽気を補う。
- 肝血を補う。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「46歳の男性。主訴は肩こり。仕事で神経を使うことが多く肩こりが気になり始めた。イライラしやすく、こりがひどくなると肩上部のつまった感じがする。脈は左関上が弦。」
- 気を散らす。
- 脾気を補う。
- 運化を促す。
- 瘀血を除く。
血
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。 「30歳の女性。主訴は倦怠感と息切れ。月経周期が短く、月経量は多く、色は薄い。舌質は淡、舌苔は薄、脈は弱。」
- 滋潤作用を改善する。
- 統血作用を高める。
- 疏泄作用を改善する。
- 防衛作用を高める。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で、最も適切なのはどれか。 「58歳の管理職女性。胸部に刺すような痛みがあり、夜間に増強する。唇は紫色。脈は結代。」
- 痰濁を除く。
- 津液を補う。
- 瘀血を改善する。
- 陽気を補う。
津液
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で適切なのはどれか。 「35歳の女性。日頃から前頭部に頭重感があり、頭がぼんやりする。胃のつかえ感、泥状便を伴う。舌苔は白膩、脈は滑。」
- 陽気を補う。
- 瘀血を改善する。
- 痰濁を除く。
- 津液を補う。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「34歳の女性。主訴はめまい。病院でメニエール病と診断された。いつも頭が重くぼんやりし、四肢も重だるい。舌苔は厚膩、脈は滑。」
- 気血を補う。
- 胃気の上逆を抑える。
- 痰濁を取り除く。
- 肺陰を補う。
「35歳の女性。1年前からめまい発作に苦しんでいる。めまいは、回転性で悪心・嘔吐を伴うこともある。他に難聴、耳鳴り、耳閉感がみられる。グリセロール検査陽性。舌診では胖大舌、白膩苔、脈は滑を呈した。」 病証に基づく治療方針として適切なのはどれか。
- 固摂作用を高める。
- 湿痰を除く。
- 胃の気を降ろす。
- 肝陽の高ぶりを抑える。
次の文で示す患者の病証に対し、適切な治療方針はどれか。「40歳の男性。エビを食べたところ発疹が現われた。発疹は赤みを帯び膨隆もみられる。舌質は紅。舌苔は黄膩。脈は滑数。」
- 風寒を除く
- 津液を補う
- 血を補う
- 湿熱を除く
次の文で示す患者の病証の治療方針として最も適切なのはどれか。 「67歳の男性。最近、血圧が高くなってきた。普段から頭がぼんやりして、不眠で熟睡感がない。痰が多く、口が粘る。便は泥状。舌質紅、胖大舌、脈は濡数。」
- 虚熱を除く。
- 肝鬱を抑える。
- 心火を下げる。
- 湿熱を除く。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「40歳の男性。下腹部の痛みを伴う癃閉がある。口渇はあるが、あまり水を飲む気はしない。舌質は紅、舌苔は黄膩、脈は滑数。」
- 腎精の回復
- 固摂機能の回復
- 湿熱の除去
- 気滞の除去
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。 「24歳の男性。主訴は頸から上の痒み。以前からアトピー性皮膚炎による痒みがあったが、症状の変化が激しくなってきた。悪化すると滲出性になる。普段から甘いものを好み、過食すると悪化する。舌苔は白膩、脈は滑。」
- 運化作用を高め、湿を化す。
- 血熱を除く。
- 風寒の邪を除く。
- 血を養い、燥を潤す。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。 「53歳の男性。職業は中華料理の調理人。主訴は手足の重だるさと胃のつかえ。大便は泥状で小便は色が濃い。舌質は紅、舌苔は黄膩、脈は濡数。」
- 血熱を除く
- 肝陽を抑える
- 湿熱を除く
- 心火を抑える
臓腑
肝
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「31歳の女性。日頃のストレスから月経が乱れる。イライラ感が強く、乳房や下腹部に脹りを感じる。脈は弦。」
- 肝鬱の改善
- 津液の補充
- 脾陽の回復
- 瘀血の除去
次の文で示す患者の病証に対する適切な治療はどれか。 「30歳の女性。月経周期が短く、胸脇部が脹って痛み、怒りっぽくなる。舌質は紅。脈は弦数。」
- 肺の気を補う。
- 脾の熱を除く。
- 肝の熱を除く。
- 腎の気を補う。
「23歳の女性。主訴は月経痛。下腹部の脹ったような痛みで月経血に血塊がみられる。下腹部を押すと痛みが増強。舌診では淡白舌、舌苔剥離、脈診では弦脈を呈した。」 病証に基づく治療方針として最も適切なのはどれか。
- 肝陽の上亢を抑える。
- 肝気の滞りを除く。
- 肝血の不足を補う。
- 肝気の不足を補う。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「18歳の女性。2週間前から耳鳴りがする。大学受験のため不安とイライラで情緒不安定となっている。顔が紅潮し、口が苦く咽の渇きを訴える。舌質は紅、脈は弦数。」
- 肝火を除く
- 陽気を補う
- 痰湿を除く
- 血を補う
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「43歳の男性。主訴は咳嗽。仕事が忙しくなると発作的にせき込む。痰が切れにくく、咽頭部に違和感があり、胸脇部が張る。舌は紅、脈は弦数を認める。」
- 肺気を補う。
- 痰濁を除く。
- 肝火を抑える。
- 腎陰を補う。
次の文で示す病証を有する患者の治療方針として適切なのはどれか。 「27歳の女性。職場でのストレスから、のぼせやイライラ感とともに、目の痛みを自覚するようになった。脈は弦、舌質は紅。」
- 肝陽を抑制する。
- 脾陽を補う。
- 心陽を抑制する。
- 腎陽を補う。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。 「27歳の女性。長時間のVDT作業で目に疲れと乾きを感じる。視力も低下し、疲れがたまると時々手がふるえる。舌質は淡、舌苔は薄、脈は細。」
- 肝血を補う。
- 腎陰を補う。
- 肺気を補う。
- 脾陽を補う。
心
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「63歳の男性。主訴は不眠。就寝しても手足がほてり、胸部の熱が煩わしくて落ち着かず、すぐに目が覚めてしまう。寝汗も多い。舌尖は紅、脈は細数。」
- 肝血を補う。
- 胃熱を除く。
- 腎陽を養う。
- 心火を降ろす。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「36歳の男性。主訴は焦燥感。仕事の重圧によりイライラする。最近は動悸があり、寝付きが悪い。顔が赤く、便秘である。舌尖は紅、脈は数有力を認める。」
- 肝陰を補う。
- 心火を瀉す。
- 脾陽を補う。
- 肺の痰湿を除く。
脾•胃
次の文で示す患者の病証に対する治療で適切なのはどれか。 「48歳の女性。夕方になると下腿がむくむ。下痢ぎみで身体が重だるい。手足が冷える。脈は沈遅。」
- 湿熱を除く
- 脾陽を補う
- 瘀血を除く
- 肝陰を補う
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で適切なのはどれか。 「45歳の女性。疲労時に腹痛が起こり、冷えると増悪する。倦怠感があり、便は水様性。舌質は淡、脈は沈細。」
- 脾陽を補う。
- 肺気を補う。
- 腎陰を補う。
- 肝陰を補う。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として適切なのはどれか。 「58歳の女性。数年前から手足の冷えで悩んでいる。症状は雨の日にひどくなる。膝の重だるい痛みが常にある。舌苔は白膩。脈は濡。」
- 腎陰を補う
- 気滞を除く
- 脾陽を補う
- 瘀血を除く
次の文で示す患者の病証に対し、適切な治療方針はどれか。「50歳の女性。3か月前から空腹感はあるが食欲がない。口は渇くが水を飲みたがらない。舌質は紅。無苔。脈は細数。」
- 肝血を補う
- 胃陰を補う
- 心陽を補う
- 肺気を補う
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「35歳の男性。夏バテしたためか、ここ数日食欲がない。 空腹感や口渇感はあるが、実際に食べようとする時に食が進まない。 腹痛や悪心はないが唇が乾燥している。 舌質は紅、舌苔は少、脈は細数。」
- 気滞を除く。
- 痰濁を除く。
- 腎陰を補う。
- 胃陰を補う。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「36歳の女性。主訴は咳嗽。せき込むと粘稠で白色の痰を多量に喀出する。緩解と増悪を繰り返しながら3年が経過している。子どもの頃から食が細く、痩せている。舌は淡、白膩苔、脈は滑を認める。」
- 肺陰を補う。
- 瘀血を取り除く。
- 運化を高める。
- 風寒の邪を取り除く。
肺
「40歳の男性。普段から鼻炎に悩まされ、息切れがある。子供の頃から風邪を引きやすく、寒がりである。舌質は淡。舌苔は薄白。脈は緩弱。」病証に基づいた治療方針で最も適切なのはどれか。
- 脾気を補う。
- 肺気を補う。
- 心血を補う。
- 肝血を補う。
腎
次の文で示す患者の病証に対する治療で適切なのはどれか。 「5歳の男児。睡眠中に遺尿し、目覚めてから気がつく。排尿量は比較的多く、四肢が冷える。舌質は淡、脈は沈遅。」
- 腎陽を補う。
- 心血を補う。
- 肝陰を補う。
- 脾気を補う。
「57歳の女性。閉経は54歳。最近、顔のほてりと発汗が頻発し、耳鳴り、めまい、手足のほてり、腰部の重だるさ、肩こりを随伴し受診した。ホルモン検査で異常が指摘された。舌質は暗紅、舌苔は少なくやや乾燥。脈は細数。小腹不仁が認められた。」 患者の病証への治療方針で適切なのはどれか。
- 肝陽を抑える
- 瘀血を除く
- 心血を補う
- 腎陰を補う
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「65歳の男性。1か月前から腰下肢のだるさがあり、最近では耳鳴りが断続的に起こる。舌は紅、脈は細数を認める。」
- 脾陽を補う。
- 肺陰を補う。
- 腎陰を補う。
- 肝陽を補う。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「58歳の男性。主訴はのぼせ。ここ半年間、残業が続き倦怠感とともに、のぼせを自覚するようになった。手掌、足底に熱感がある。舌は紅、少苔、脈は細数を認める。」
- 腎陰を養う。
- 肺気を補う。
- 痰湿を除く。
- 肝火を鎮める。
その他
「50歳の女性。3年前から喘鳴を伴う発作性の呼吸困難がある。全身倦怠感があり、腰がだるく、四肢の冷えがみられ、稀薄な痰がでる。舌質は淡、脈は沈細。」 治療方針として適切なのはどれか。
- 肝腎を補う。
- 心脾を補う。
- 肺腎を補う。
- 脾胃を補う。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。 「35歳の女性。主訴は月経痛。1年前に第4子を出産してから月経後に疲労・倦怠感が強くなり、足腰がだるく、耳鳴りもある。経血は色が淡く、量は少なく稀薄。舌質は淡、脈は沈細。」
- 下焦を温め、痛みを緩和する。
- 肝気を疏通し、瘀血を去る。
- 陰液を養い、熱を去る。
- 肝腎経を補益する。
次の文で示す患者の病証に対する治療方針で最も適切なのはどれか。 「45歳の女性。主訴は右耳の難聴。2週間前に突然発症し、近医で突発性難聴と診断された。耳閉感、胸苦しさ、頭重感を自覚する。舌質は紅、舌苔は黄膩、脈は滑数。」
- 風熱を除く
- 肝血を補う
- 痰火を除く
- 腎陰を補う
経絡
肝
次の文で示す患者に対する治療法で適切なのはどれか。 「50歳の男性。半年前からめまいがある。怒りっぽく顔は赤い。脈は弦数。」
- 肝経の瀉
- 肺経の瀉
- 腎経の瀉
- 脾経の瀉
35歳の女性。数年前から時々頭頂部に発作的な痛みがある。気分はイライラし、時々目がかすみ、手足の筋肉がひきつることがある。脈は弦脈である。治療の対象となる主たる経絡はどれか。
- 足の厥陰肝経
- 足の太陽膀胱経
- 手の少陰心経
- 手の太陽少腸経
次の文で示す患者の病証について治療対象となる経脈で適切なのはどれか。 「7歳の男児。夜間の遺尿がある。食欲不振があり、泥状便が観察される。舌質は淡、脈は沈細弱。」
- 手の少陰経
- 手の太陽経
- 足の少陽経
- 足の太陰経
脾▪︎胃
次の文で示す患者の病証で、治療対象として適切でないのはどれか。 「7歳の男児。主訴は夜尿で、かんしゃくを起こした夜にみられやすい。かんしゃくを起こすと顔は真っ赤になり、ひきつけを起こすことがある。小便は黄色く、臭いが強い。陰部に湿疹がある。脈は滑数。」
- 肝経
- 督脈
- 任脈
- 脾経
次の文で示す患者の病態に対する適切な治療はどれか。
「35歳の女性。食欲がなく、痩せて顔色が悪い。少し動くと息切れがして疲れる。低血圧で朝起きるのがつらい。脈は弱い。」
- 肺経に瀉法の鍼を行う。
- 肝経に補法の灸を行う。
- 脾経に補法の灸を行う。
- 腎経に瀉法の鍼を行う。
次の文で示す患者の病証に対し、治療対象となる経脈として最も適切なのはどれか。 「30歳の女性。半年前から月経周期が不順で、経血量が多く、歯茎からも出血しやすい。精神的な疲労と脱力感がある。舌は淡、脈は細弱を認める。」
- 手の少陰経
- 足の厥陰経
- 足の少陰経
- 足の太陰経
次の文で示す患者の病証について治療対象となる経脈で適切なのはどれか。 「7歳の男児。夜間の遺尿がある。食欲不振があり、泥状便が観察される。舌質は淡、脈は沈細弱。」
- 手の少陰経
- 足の太陰経
- 手の太陽経
- 足の少陽経
次の文で示す患者の病証に対し、施術対象となる適切な経絡はどれか。 「25歳の女性。食欲がなく、体が重たく感じ、疲れやすい。脈診では右関上、沈の脈が弱い。」
- 足の少陽経
- 足の太陰経
- 手の太陰経
- 手の少陰経
次の文で示す患者の病証について治療対象となる経脈で適切なのはどれか。 「30歳の男性。半年前から便秘が続く。偏食傾向があり辛い物をよく食べる。腹部膨満感があり口臭も強い。舌質は紅、脈は滑実。」
- 胃経
- 膀胱経
- 小腸経
- 肺経
次の文で示す患者の病証に対する治療で適切でないのはどれか。 「45歳の男性。日頃から頭痛、耳鳴りがあり、怒ると症状が悪化する。顔面高潮、口が苦く、寝汗を伴う。舌質は紅、脈は弦数。」
- 足の陽明経を補う。
- 足の少陰経を補う。
- 足の厥陰経を瀉す。
- 足の少陽経を瀉す。
次の文で示す患者の病証で適切な治療部位はどれか。 「46歳の男性。日頃から冷たいものを好んで摂取していたところ、食欲不振、食後の腹部膨満感、四肢の倦怠・無力感、軟便をきたすようになった。臍周囲は冷たく、動悸がある。脈は軟。」
- 腓骨前縁
- 下腿後面
- 脛骨内側面
- 脛骨内縁
肺
次の文で示す患者に対する治療方針で瀉法を行う適切な経絡はどれか。 「45歳の女性。咳がでて息苦しく、痰は少なく粘る。顔面紅潮、喉の乾きがある。脈は実。」
- 肝経
- 肺経
- 腎経
- 脾経
腎
次の文で示す患者の病証に対し、補法を行う経絡はどれか。 「60歳の男性。血圧が高く、腰のだるさ、耳鳴り、不眠を伴う。舌質紅。脈は細数。」
- 足の陽明経
- 足の少陰経
- 手の少陽経
- 手の太陰経
次の文で示す患者の治療対象となる主たる経絡はどれか。 「53歳の男性。慢性の腰下肢痛があり、全身倦怠感、耳鳴および性欲減退を伴う。脈は細くて弱い。」
- 足の太陰脾経
- 足の少陰腎経
- 足の陽明胃経
- 足の太陽膀胱経
その他
次の文で示す患者の病証に対する治療穴として、経脈の異常に基づく選穴で最も適切なのはどれか。 「60歳の男性。主訴は右上の歯茎の痛み。長期間ストレスが続き、3日前から胸焼けとともに歯茎が腫れて軽く噛み合わせても痛む。脈は右関上が浮滑。」
- 上関
- 内庭
- 合谷
- 顴髎
次の文で示す病証に対して治療すべき足の経脈・経筋として最も適切なのはどれか。 「26歳の男性。主訴は膝の痛み。4日前に宴会で食べ過ぎた。その後、背中の張り感やだるさとともに、趣味のバスケットボールでジャンプしたときに膝に痛みを自覚する。舌中央部に黄厚膩苔がある。」
- 厥陰経
- 陽明経
- 少陽経
- 太陰経
次の文で示す患者の病証に対する治療で最も適切な経脈はどれか。 「38歳の女性。もともと喘息の持病があったが、最近、反抗期の息子に怒ってばかりでイライラし、症状が頻発し、咳も出るようになった。口が苦く咳をすると胸脇部が痛む。舌質紅、舌は薄黄苔、脈は弦数。」
- 手の太陰経と足の厥陰経
- 手の少陰経と足の太陰経
- 手の少陰経と足の厥陰経
- 手の太陰経と足の太陰経