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勉強のこと

ジプシーナースの鍼灸師国家試験攻略戦術

来年の2月には鍼灸国家試験が行われます。

看護師国家試験の時はそれほど勉強してなかったけど、鍼灸師国家試験はわりと真面目に勉強しないと合格できない気がします。

看護師国家試験でも、勉強しないでよく受かったなと、今考えたら恐ろしいです。

若いって怖いもの知らずだわ~。

・・・といっても、Kagayaは現役生より少し年上でしたが。。

とにかく、鍼灸師国家試験は暗記物も多いので真面目に勉強しないとです。

国家試験は60%以上取れれば確実に合格できる試験です。

いつの間にか鍼灸師国家試験の問題数が増えていますが、180点満点中108点以上取れれば合格ということです。

極端な話、午前問題90問+午前問題20問取れれば、361個の経穴を覚えなくても合格の可能はあります。

使いもしない361個の経穴を覚える容量(メモリ)があるなら、別のことに使いたい。。

経穴は1年生からコツコツ覚えるのが良いと、学校の先生は言うけれど、忘れる自信がある!

国試終わったら、即効で忘れる。

経穴361個覚えなくても、テクニックで解ける問題もあります。

ちなみに、経絡経穴概論は20問出るらしい。。

国試は数学の証明問題と同じです。

答えを導くための過程があります。

解き方さえ分かれば、答えられる問題もあります。

鍼灸師国家試験はまだ4択です。

医師や看護師の試験のように5択はありません。

ましてケアマネージャーの試験のように「正しい答え全て選べ」という問題もありません。

25%の確立で正解します。

選択肢を消していけば、さらに正解率が上がっていきます。

過去問から全く同じ問題は出ませんが、80%は似たような問題が出るらしい。。

傾向を知れば、勉強の戦術が立てられます。

勉強する優先順位

一般的には361個の経穴と五行色体表を覚えるのが、点を取るには一番確実で良いのだろう。。

でも、クソ役にも立たないもの覚えるのは苦痛です。

役に立たないわけではないだろうが、頭を使うし、解くために表や図を書かなくてはいけないし、解くのに時間がかかる。

国家試験は時間との勝負です。

単純計算で、1問当たり1分弱のスピードで問題を解かなくてはいけません。

時間のかかる問題や難問は余裕があるときに解ければ良いです。

基本、捨てる予定です。

カンが当たれば25%の確率で正解するし。。

時間のかかる東洋医学概論と経絡経穴概論はあと飛ばしにします。

まあ、2時間もあれば2~3周は問題を解く時間はあるけれど。。

はりきゅう理論

はり理論ときゅう理論それぞれ10問ずつ、合わせて20問です。

問題もそれほど難しくなく、出題範囲も狭いです。

触圧覚や温痛覚は解剖生理の神経系の問題にも通ずるので、確実に押さえておきたい科目です。

鍼灸師になってからも必要な知識なので、しっかり勉強して損はないです。

「はり師」と「きゅう師」は別の資格です。

中には「はり師のみ」「きゅう師のみ」の人がいます。

この科目が「のみ師」の分かれ道になってしまいます。

「はり師のみ」であれば、何とかやっていけますが「きゅう師のみ」では中々厳しいような。。

「のみ師」の中で「はり師のみ」より「きゅう師のみ」の人が多いらしい。。

はり理論よりきゅう理論の問題の方がカンタンだからだそうです。

東洋医学臨床論

東洋医学臨床論は24問程度出ます。

東洋医学系の知識だけでなく、西洋医学系の知識も必要になります。

この科目を勉強すれば、他の科目も勉強することになります。

逆をいえば、しっかり解剖生理などの西洋医学系の基礎知識を勉強してからでないと難しいかも。。

すべての教科の集大成です!

医学概論・公衆衛生学・関係法規

一般常識問題は取りたいところです。

暗記科目ではありますが、経穴覚えるよりカンタンかな?と思います。

特に関係法規は開業するときに必要な知識です。

国家試験は満点を取らせる気はないらしいので、医学概論問題は授業で習っていないような言葉が出てくると思います。

みんな取れないから落として大丈夫!

32回の問題には「SDGs」がありました。

新しく話題になっているワードが出てくるだろう。。

そんな問題は解けなくても大丈夫です。

解剖生理・病理学

解剖生理と病理学は医療系資格には欠かせない科目です。

看護師だからと言って、楽勝ではありません。

看護師は広く浅くだけど、鍼灸師は筋骨格と神経が多いです。

筋骨格系と神経系は他の教科にも必要な知識なので、ここを中心に勉強すると良いかなと。。

消化器系や呼吸器系などは、どこが出るか分からないから適当です。

ただ、すべての教科の基本中の基本の科目です。

ここが分からないと次が行けない感じ?

算数で言うところの「引き算」が分からないのに「割り算」をやれと言われるのと同じ。。

臨床医学各論

糖尿病、急性肝炎、関節リウマチ、肺炎、バセドウ病、気胸、パーキンソン病、椎間板ヘルニア、白血球、肝硬変の疾患が多く出題されています。

筋骨格系、神経系、内分泌系の疾患を中心に病態生理と治療法までの流れを一緒に勉強すれば、他の科目も網羅できます。

勉強の流れ

人体のことを学ぶにあたり、正常な構造と機能が異常をきたすと病気になるよ!という流れがあります。

そして、治療して正常に戻そうね!っと。

治療方法は西洋系のリハビリで行くのか?東洋系の経穴で行くのか?

病気にならないための予防行動を取りましょう!ということで「医療概論」「衛生学公衆衛生学」「関係法規」があります。

一次予防です。

一次予防で病気を防げず、病気になってしまいました。

「解剖学」「生理学」「病理学」「臨床医学総論」「臨床医学各論」で病気になる過程がわかります。

二次予防です。

二次予防で病気になってしまったものはしょうがないので、治療が必要です。

「リハビリテーション医学」「東洋医学概論」「経絡経穴概論」「東洋医学臨床論」で治療し社会復帰していくのです。

3次予防です。

「はり理論」「きゅう理論」は鍼灸師としての基礎知識です。

看護師国家試験による所の必修問題?

答えられて当然の問題!

鍼灸師国家試験はやたらパーキンソン病や関節リウマチの問題が多いけど、鍼灸でパーキンソン病や関節は治るのだろうか?

パーキンソン病は指定難病だぞ!

関節リウマチだって指定難病ではないけど、難治だぞ!

どれだけの鍼灸師がパーキンソン病や関節リウマチの患者さんを治療していくのだろうか?と思うが、出題数が多いのだから仕方がない。

パーキンソ病はどこが障害され、発症して、どのような症状で、治療はどのようにするのかを勉強しなくてはいけません。

間違っても鍼灸師の試験でパーキンソン病は指定難病で、医療費が助成され、訪問看護が使いたい放題だとの問題は出ないだろう。

関節リウマチは指定難病ではないという問題は出ないだろう。

問題として出ない所を一生懸命勉強しても、1点にもなりません。

過去問は似たような問題が出されます。

過去問は出題パターンをみたり、自分の実力を試してみたりと、活用方法は人それぞれです。

統計から出題傾向を導き出して、勉強するのも良いかもしれないですね。

問題の解き方テクニック

国家試験には難易度ランクがあるみたいです。

単純な暗記物の問題から応用問題までバランスよく出題されています。

数学の証明問題と違って、答えを導き出すまでの過程は問われていません。

1/4の中に必ず答えがあります。

4×3=12と解いても4+4+4=12と解いても答えは同じです。

鍼灸師国家試験過去32回分の答えを丸暗記して60%取れるかも知れませんが、暗記労力を応用問題が出たときの対応ができないことを考えると得策ではありません。

問題を解く過程を問われないのであれば、算数のようにかけ算ができなくても、足し算で対応できるように、国家試験問題を解くにもテクニックがあります。

高校入試を控えた中学3年生は塾に行って、入試問題を解く方法を学びます。

学校では教えてもらえないので。。

選択肢がなくても答えられる問題

いわゆる暗記問題です。

問題=答え!

答えが1つしかない問題です。

「医療概論」や「関係法規」の科目に多いです。

考える必要もないので数秒で答えられます。

介護保険制度の保険者はどれか。

市町村

上水道の水質基準で「検出されないこと」と決められているのはどれか。

大腸菌

はり師、きゅう師として業務を開始できるのはどれか。

名簿に登録されたとき

選択肢を見なくても答えられます。

「~ではないのはどれか。」という否定文章の問題の場合は、選択肢がないと選べないですが。。

この場合も正しい答えが分かれば、それ以外を選択すれば良いことです。

この系統の問題は点数稼ぎになるので、落としたくないところです。

問題文がなくても答えられるの問題

  1. 結核患者は届け出る必要はない。
    • 届け出は必要
  2. 咳が4週間以上持続している場合は肺結核を考慮する。
    • 正しい
  3. 抗結核薬は1剤を投与する。
    • 多剤(3~4剤)
  4. 非結核性抗酸菌症も結核と同様に隔離する必要がある。
    • 隔離の必要はない

「正しい文章はどれか。」という問題でも答えられますが、本来の問題文は「肺抗酸菌症について正しいのはどれか。」です。

  1. 女性に多い。
    • 男性に多い
  2. 肥満は危険因子である。
    • ヤセが危険因子
  3. ブラ・ブレブの破裂で起こることが多い。
    • 正しい
  4. 胸部エックス線検査での診断は困難である。
    • 胸部エックス線検査で診断する

この選択肢だけで答えるは難しいです。

問題文は「自然気胸について正しいのはどれか。」です。

「気胸」というヒントがあれば正しく分を訂正して答えを導くことができます。

  1. 排尿痛→炎症
  2. 尿混濁→炎症
  3. 血尿→炎症
  4. 糖尿→尿に糖が出る

尿に関する問題だということが分かります。

この中で中間外れがあります。

糖尿以外は感染症などの炎症が原因で起こります。

問題文は「膀胱炎の症状で適切でないのはどれか。」です。

選択肢だけでも中間外れを見つければ答えられます。

応用問題

問題文がダラダラと長い問題は見るポイントがあります。

文章のヒントから選択肢を除外するなど、答えを導き出すプロセスです。

この答えを導き出すだめのプロセスがわからない人はかなりの難問になります。

一生懸命、時間をかけて勉強しても、なかなか点数に反映できないところです。

何より読解能力求められるからね。

答えを導き出すのに時間がかかるので、あと飛ばしする問題です。

次の文で示す病証が進行した場合、みられやすい症状はどれか。 「39歳の女性。主訴は眼精疲労。長時間のデスクワークで目がかすむ。日頃から眠りが浅く、爪の血色が悪い。舌苔は薄白、脈は細数を帯びてきた。」

  1. 消渴
  2. 盗汗
  3. 厭食
  4. 諧語

「目がかすむ」「爪の血色が悪い」から答えは「肝血虚」となりそうだが、選択肢にはありません。

もう少し踏み込んで「脈は細数」で「陰虚」といえる。

選択肢の中で陰虚は盗汗です。

「脈細数」=「陰虚」

次の文で示す病証に対する治療方針として最も適切なのはどれか。 「49歳の男性。主訴は食欲不振。空腹感はあるが多くは食べられない。胃脘部に我慢できる程度のはっきりしない痛みがある。舌質は紅を認める。」

  1. 陰液を補う。
  2. 陽気を補う。
  3. 気機を除く。
  4. 湿熱を除く。

「舌質は紅」は熱証。

選択肢のなかで「陰液を補う。」か「湿熱を除く。」に絞れます。

胃脘部の痛みは胃の病変である。

この症例は「胃陰虚」と考えられ「陰液を補う。」が答えとなります。

胃は「喜湿悪燥」の性質があるの「湿熱」は考えにくいです。

まとめ

国家試験はあくまでも資格取得のためだけの勉強です。

国家試験問題の勉強がしたいわけではありません。

60%以上取れれば良いので、必要以上の努力もしません。

単純計算で72問は間違っても良いのです。

そう考えると、例え361個の経穴を覚えなくても何とかなりそうです。

自分がどこの部分で点を取っていくのか戦略が必要です。

問題を解くのに必要なのは、問題を解く方法を学ぶことです!

学校で教わるように、コツコツと勉強して確実に点を取るのが正しいやり方なのだろうと思います。

しかし国家試験問題を満点取ったからといって、難病を治すことができますか?

そんなところに時間をかけるより、難病治療の最新情報勉強会に参加した方がどれだけ有意義かと思います。

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