『葬送のフリーレン』より、ゼーリエの一級魔法使い合格基準「一級魔法使いになった自分の姿が想像できているか」という判断基準はとても大切なことだなと思いました。
まだ国家試験すら受けていませんが、鍼灸師になった自分を想像できない人は国家試験には合格発表できないだろうな~と。。
鍼灸師になった自分の姿をイメージするだけでも、国家試験対策はしっかりやっておこうと思えます。
しかし、国家試験に合格して鍼灸師の資格を取得して終わりではありません。
そこから、自分が鍼灸師として生き残っていかなくたはいけません。
資格を取得して鍼灸師を続けられている人は、3年後にはクラスで1~2人くらいしかいないと言われています。
なぜ、鍼灸師として続けることが難しいのかを考えてみました。
給料や待遇が悪い
資格を取得したら、大抵の人はどこかしらに就職すると思います。
鍼灸師は開業権があるので、個人経営しているところが多いです。
個人経営だと若干、労働基準法に違反していることが多かったり、福利厚生が充実してなかったり、ブラックな労働環境であることもあります。
そして、その鍼灸院が保険治療に頼った経営であれば、給料も低いです。
保険治療だと1,600円程度です。
たくさんの人を治療していかないと経営は成り立ちません。
そして雇われている身としては1時間で1人を治療しようが10人を治療しようが、鍼灸師の時給の相場は1,600円位なので、残り9人と分の治療費はオーナーに搾取されるということになります。
利益を求めないオーナーであれば、時給はもっといいかもしれませんが。。
保険治療に頼らない経営をしている鍼灸院では歩合制などで、もう少しで時給は良いだろうが、雇用されている時点で搾取されているため、給料は低いです。
訪問看護は、1回訪問あたり8,000円くらいは稼いでいるはずなのに、時給は2,000円です。残り6,000円はどこに搾取されているのでしょうか?
国からしたら医療費の予算はちゃんとだしているでしょ?という話です。
我々、下々の看護師は安い給料でどんなにガンバっても自由に料金設定できないので、上限が見えます。
だけど鍼灸師は保険治療に頼らなければ、自由に治療費を設定することができるこで、給料に不満あるのであれば、開業すれば良いことです。
開業ができないのであれば、給料体系を見直して、歩合制にするのか、委託業務にするのかは、自分で給料アップの方法を考えて行けば良いことです。
人間関係
鍼灸師は自分が一番治療が上手いと思っている、自惚れが多いような気がします。
ただの偏見ですが。。
患者さんに対して横柄な態度の鍼灸師は、同僚にはもっと横柄なことが多いです。
そんな人間関係の悪い職場は最悪ですが、患者さんの負の感情に持っていかれて病んでしまう鍼灸師もいます。
それは鍼灸師に限ったことではありませんが。。
人と接して人の感情に持っていかれる人は、人と接する職業には向いていないかもしれません。
看護師はもっと劣悪です。
医者に怒られ、上司の嫌みに絶え続け、患者からは殴られる環境なのだから。。
10年クラスの看護師は、かわいい顔していても鋼の心を持っています。
人間関係については自分でコントロールしていく術を身につける必要があります。
卒後教育が不十分
医療従事者の資格は取得したらすぐに一人前として働くことは難しいです。
大抵の病院では新人教育プログラム体制が整っており、そのプログラムに沿って知識や技術を習得していきます。
鍼灸師業界ではその教育プログラム体制がなく、就職した職場の独自のやり方やルールから学んでいくことになると思います。
いわゆる「見て学べ」的な。
かなり昔の看護教育。
そんな環境では人は育たないし、離れていってしまいます。
今は手取り足取り丁寧な教育体制となっています。
勉強意欲の高い鍼灸師なら、「見て学べ」的な環境でも耐えることはできると思いますが、そうでない人は育たないだけでなく、潰れます。
そして鍼灸師から離れていってしまいます。
安い給料で職場独自のルールに沿った治療を強要されるのであれば、自分で開業しながら、大学などの卒後教育に参加して勉強したほうがいいと思います。
まとめ
自分で開業すれば、ほとんどの問題が解決します。
人に雇われている限り、安定は得られかもしれませんが、色々なことが搾取されてしまいます。
Kagayaは鍼灸師になった自分の姿が想像できます。
だから続けられない要素が見つからないです。
ちょっとエステスクールで学んだ人でも開業しています。
3年も鍼灸を学んで国から認められた人が、開業できないわけはありません。
開業したからには経営をしなくてはいけませんが。。
鍼灸の技術と経営は別の知識です。
結局のところ鍼灸師として生き残っていくには、考え方と自分の努力次第だと思います。
確かに高校卒業後すぐに鍼灸師目指した人にとっては、教育環境が整っていない業界で生き残るのは難しいかもしれません。
だけど資格は一生使えるものです。
年収1千万クラスの鍼灸師とか、雑誌に取り上げられるようなカリスマ鍼灸師になる必要はないです。
鍼灸以外のスキルも身に付けるなりすれば、細く長くどんな形でも鍼灸師として続けることはできると思います。
少なくとも医師指示が必要な看護師や薬剤師、リハビリ職よりは働き方次第で稼ぐことはできます。
鍼灸師は儲からないのではなく、儲からない働き方をしているのだから。。