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セルフケア

東洋医学からみる発達障がいについて

東洋医学は、古代中国からメンタルが病んでいた人が多かったのかな?と思うほど、精神的な疾患がよく出てきます。

確かに病気で身体が不調なのに、心は調子が良いという人はいません。

心と身体はつながています。

Kagayaもあと1年で鍼灸国家試験を受けます。

2025年(第33回)です。

鍼灸の教科書に↓があります。

症状について西洋医学からと東洋医学からとで書かれています。

わかりやすいような難しいような。。

2026年(第34回)の受験生はこの教科書からも出題範囲になるらしいです。

この教科書をただ読むだけなら面白いですが、ここからの出題範囲になるとすると厄介な感じがします。

事例問題だと納得できない問題になりそうな。。

そんな教科書から東洋医学からみる発達障がいについてまとめました。

発達障がい(神経発達症群)について

不機嫌、目が合わない、落ち着きがない、癇癪を起こすといった状態が常にみられれば、「自閉スペクトラム症」「注意欠如•他動症」「学習障害」などの発達障がいの可能性が疑われることがあります。

これらは、脳機能障害による行動特性であり、社会生活や日常生活に支障をきたすことがあります。

発達障がいは知的障がいも含め、複数の障害を合併していることが多いです。

最近、何かと話題になり、増えてきているように感じます。

それは集団行動が少しできないからと、保育所や学校で病院受診を促されたりしているからです。

診断した医師がどれくらい専門なのかにより、誤診されている可能性もあります。

しかし、本人が「生きづらい」と感じているのであれば、療育の対象となります。

親子で困っているけど「病院受診はちょっと・・・」と思われる方は、地域の子ども発達支援センターなどに相談に行かれるといいと思います。

癇癪について

癇癪とは「声を荒げて泣き叫ぶ」「手足をバタバタさせて暴れる」「人や物に当たる」など、自分の感情をコントロールができない状態で、欲求不満を解消しようとする手段です。

発達障がいだから癇癪を起こすわけではなく、子どもはみな癇癪を起こす自然現象です。

しかし、ある程度年齢が上がれば、自分の感情をコントロールできるようになり、癇癪を起こす頻度は減ってきますが、頻繁に持続する場合は、発達障がいの可能性が考えられます。

東洋医学からみる病態

東洋医学では、癇癪病態を「小児肝鬱」と言います。

小児の「肝鬱気滞」のことです。

肝鬱気滞は感情の変化などにより疏泄機能が失調し、気鬱•気滞が起こる病態で、長期的に気分が塞いだり、突然の強い精神的な刺激を受けたりすると起きやすいです。

小児は精神が未熟で、外界からの刺激に対する反応が不安定なため、感情の変化により肝鬱気滞になることは少ないです。

小児の肝鬱気滞の原因の多くは、母体にあると言われています。

妊娠中に憂うつ、怒り、焦り、悩みなどの感情の変化が大きく、疏泄機能が失調して母体が肝鬱気滞になると、妊娠中の母子は一体であるため、出生後の小児も肝鬱気滞となることが多いです。

母親の肝鬱気滞が子どもの小児肝鬱になります。

小児肝鬱は肝鬱気滞により疏泄に太過となり、上昇する気機が亢進し過剰に気が昇るために、癇癪を起こしやすくなります。

発達障がいの治療の1つとして小児肝鬱の治療をしていきます。

東洋医学からみる治療

小児肝鬱は滞った肝気の流れをスムーズにして、精神を安定させる治療をします。

太衝、肝兪、期門、内関のツボを使用します。

毫鍼を使用できる年齢であれば毫鍼を使用してもいいと思います。

しかし、子どもなので嫌がると思います。

こんな感じの「刺さない鍼」というものがあります。

これで皮膚を軽く擦っていきます。

ご自宅にあるスプーンでも代用できます。

セルフケア

専門家によるリハビリ療育や鍼治療などを受けることも良いですが、日々のセルフケアも大切です。

睡眠リズムを整える

睡眠の質を高めることで、脳がしっかり滋養され心が安定します。

発達障がいは睡眠障害になりやすいです。

カンタンに睡眠リズムを整えましょうと言ってもムリです。

できたら、苦労していない。。

なかなか眠らないからと、睡眠リズムを乱したままでは何にもならないので、規則正しい生活を心がける必要があります。

スキンシップをとる

西洋医学でも東洋医学でもスキンシップは重要にしています。

西洋医学では、スキンシップをとることにより、愛情ホルモンといわれるオキシトシンが分泌されます。

親子の愛着関係を築き、不安を軽減させ、精神を安定させ、脳の発達を促す効果があります。

東洋医学では子どもの身体をなでることで、気の流れを促すことができ、肝鬱気滞の状態を軽減することができます。

まとめ

発達障がいは脳の特性により、成長過程に偏りがある状態です。

その偏りを療育やリハビリによって、訓練を行い学習していきます。

効率よく学習できるためには、精神を安定させる必要があります。

西洋医学では薬を使用して落ち着かせる方法もありますが、副作用に悩まされることもあります。

東洋医学は副作用もなく、落ち着くこともあります。

療育やリハビリを行うためには、心と身体を整える必要があります。

-セルフケア