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西洋医学

鍼灸学生の解剖生理学まとめノート~中枢神経の勉強~

2022-12-25

今回は中枢神経❗脳のまとめです。

ここが壊れると各臓器が機能しなくなります。

脳細胞は一度死んだら再生されないです。

だから、強い刺激を与えてしまうと脳細胞、死んじゃうからあんまり頭をぶつけちゃ❌です!

お星様が見えちゃうから。。

人が生きるのに心臓の次に大事な、とても、とても重要な機関(心臓止まっちゃうと即死だから1番は心臓ね)。 

そんな中枢神経の機能と構造についてまとめました。

中枢神経とは

中枢神経には脊髄で構成されています。

脳脊髄には3層の髄膜に被われ保護されています。

  • 硬膜:頭蓋骨の内面でもっとも外側の膜(硬膜とクモ膜の間で出血が起こると硬膜下出血)
  • クモ膜:硬膜と軟膜の間にある膜(クモ膜と軟膜の間で出血が起こるとクモ膜下出血)
  • 軟膜:脳を直接包む半透明の膜

には大脳・脳幹(間脳・中脳・橋・延髄)・小脳に分けられる。

脊髄には頚髄・胸髄・腰髄・仙髄・尾髄と高さによって分けられる。

大脳
脳の働き

大脳の構造と機能

  • 大脳は大脳皮質・大脳髄質・大脳基底核に分けられる
  • 大脳は脳の大部分を占め、左右の半球からなっている
  • 大脳半球は3つの深い溝によって4つの葉に分けられる
    • 中心溝:前頭葉と頭頂葉の間
    • 外側溝:側頭葉を区切る
    • 頭頂後頭溝:頭頂葉と後頭葉の間
  • 左右を分ける溝を大脳縦裂という
  • 大脳の表面は大脳皮質と呼ばれる神経細胞の集まる厚さ数㎜の灰白色で覆われていている
  • 大脳皮質の下には神経線維の集まる白質があり、さらにその内部に大脳基底核という灰白質のかたまりがある
  • 大脳半球には前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉の4葉に分けられる
  • 大脳皮質:運動・感覚の情報を処理する
  • 大脳基底核:運動の調節
  • 大脳
    • 前頭葉:運動・ブローカ
    • 側頭葉:記憶・ウェルニッケ
    • 頭頂葉:知覚
    • 後頭葉:視覚

大脳皮質

  • 左右の大脳が大脳縦裂によって分かれる
  • 身体の運動を指令する運動野は前頭葉(中心前回)にある
  • 身体の感覚をつかさどる体性感覚野は頭頂葉(中心後回)にある
  • 味覚野は頭頂葉にある
  • 聴覚野は側頭葉にある
  • 嗅覚野は側頭葉にある
  • 視覚野は後頭葉にある
  • 連合野は感覚と運動の連絡や統合を行っている
  • 左半球が言語優位である
大脳の働き
大脳の区分

中心溝:前頭葉と頭頂葉の間

外側溝:前頭葉•頭頂葉と側頭葉の間

頭頂後頭溝:頭頂葉と後頭葉の間

覚え方のコツ

  • 脳の中心溝を挟んで前後の前頭葉(中心前回)と頭頂葉(中心後回)、運動野と体制感覚野
  • 味覚は頭の天辺まで味が伝わる感じ
  • 耳は横についているから側頭葉、ついでに鼻もつながっている(耳鼻科は側頭葉)
  • 視覚の目は前にあるのに脳では後ろで見るから後頭葉
  • ブローカ野は言葉を話すよ。ここが障害されると言葉は理解しているけど話せない。(言葉がブロックされるよ)
  • ウェルニッケ野は言葉を理解するよ。ここが障害されると言葉は話すけど何言っているかわからないよ。
  • ブローカとウェルニッケどちらか一つ覚えればいいよ‼

大脳辺縁系

  • 帯状回・海馬・嗅球・偏桃体からなる(偏桃体は分類上大脳基底核に含むことがある)
    • 海馬:短期記憶の管理
    • 偏桃体:本能的な情動反応が発現する
    • 帯状体:痛みへの情動反応、共感、予測など
    • 嗅覚情報が入力する部位
  • 本能行動の調節:視床下部の本能行動の発現を調節する
  • 記憶:主に海馬が関与する
  • 情動行動の発現と動機付け:偏桃体が情動・不安・恐れに関与する
  • 自律機能の統合:視床下部と強調する

大脳基底核

  • 大脳髄質(白質)にある錐体外路系の運動中枢で尾状核・レンズ核(被殻・淡蒼球)・前障・偏桃体からなる(視床下核・赤核・黒質を含めることがある)
  • 無意識での運動調節
    • 発現と遂行に関与する
    • 姿勢の制御
    • 運動の円滑化
  • 錐体外路系に関与する
大脳基底核

※被殻(レンズ核)は脳出血の好発部位です

脳幹の機能と構造

  • 脳幹は中脳延髄からなる
  • 生命維持に重要な自律機能を調節する中枢がある
  • 生命維持に重要な中枢には循環中枢呼吸中枢嘔吐中枢嚥下中枢唾液分泌中枢排尿中枢などがある
  • 中脳にはⅢ・Ⅳの神経核が存在し姿勢反射・対光反射・眼球運動などの反射が統合される
  • 橋にはⅤ~Ⅷの神経核が存在する
  • 延髄にはⅨ~Ⅻの神経核が存在し、呼吸や血圧を調整する反射、嚥下・嘔吐などの反射が統合される

中脳

  • 中脳の後方にある
  • 骨格筋の意識にのぼらない協調的運動に関与する
  • 中脳には上下1対の上丘と下丘がある
  • 脳からの投射繊維で作られる大脳脚がある
    • 大脳脚:下移する後索路の通過点
    • 中脳水道:第3脳室から第4脳室への水路
  • 錐体外路に関与する赤核黒質がある
    • 被蓋:赤核と黒質(錐体外路系)
  • 姿勢反射(身体の平衡・姿勢の調整)
  • 対光反射
  • 眼球運動
  • 四丘体:上丘→視覚(瞳孔反射)、下丘→聴覚

   

  • 延髄上部と中脳の間にある
  • 橋底部と橋背部に分けられる
  • 排尿中枢(腰髄・仙髄の協調)

延髄

  • 生命活動の中枢
  • オリーブ核:錐体外路性の運動に関与する
  • 孤束核:味覚を中継する
  • 後索核に続く部分
  • 触覚を中継する神経核
  • 循環中枢・呼吸中枢・嘔吐中枢・嚥下中枢・唾液分泌中枢

覚え方のコツ

  • 延髄の中枢:循環中枢・呼吸中枢・嘔吐中枢・嚥下中枢・唾液分泌中枢(順子応援だ)
  • 延髄は生命維持をつかさどる中枢が多く障害されると植物状態になる

小脳の構造と機能

  • 橋と延髄の背面と大脳の後下面にある
  • 小脳は身体の平衡・姿勢の保持、協調運動の調節、熟練した運動の記憶と学習
  • 下小脳脚が脊髄小脳路の経路となる
  • 小脳髄質に歯状核が存在する
  • 中小脳脚は主に橋との連絡線維である
  • 左右の小脳半球の間を虫部とよぶ
  • 小脳は橋と延髄とともに第4脳室を構成する
  • 大脳と小脳との間を小脳テントが隔てる

間脳の構造と機能

  • 間脳は視床と視床下部があり、視床は間脳の大部分を占める
  • 視床は感覚性の神経線維を大脳皮質の感覚野に中継したり、運動野への投射により姿勢や運動を制御、意識や情動にも関与する
  • 視床下部は本能行動を起こしたり、体内の内部環境を調整する

視床

  • 感覚情報を大脳へ中継
  • 背側面にあり大脳皮質の1次感覚野に投射する感覚中継核がある
  • 意識や情動にも関与する
  • 外側膝状体:視覚伝導路の中継核
  • 内側膝状体聴覚伝導路の中継核
    • 「聴内は視外」と覚える

視床下部

  • 腹側と内側面にあり、視床下溝により視床と境される
  • 自律神経の最高中枢(体温・睡眠・覚醒・食欲・性欲・水代謝)

脳室系

  • 脳脊髄液が流れる循環路
  • 左右の大脳半球内には側脳室がある
  • 側脳室
    • 前後に長く伸びるアーチ状の脳室
  • 第3脳室
    • 左右の間脳の間にある間隙状の脳室
    • 間脳で視床と視床下部が囲む
  • 室間孔
    • 側脳室と第3脳室を結ぶ
  • 第4脳室
    • 左右の外側口と正中口の3ヵ所でくも膜下腔に開口する
    • 下端からくも膜下腔へ通じる
  • 脳脊髄液
    • くも膜下腔を流れる
    • 第4脳室からくも膜下腔に注ぐ
  • 中脳水道
    • 第3脳室と第4脳室を結ぶ脳脊髄液の細い通路であり、脈絡叢はない
  • 脈絡叢
    • 脳脊髄液を産生する器官で、側脳室、第3脳室、第4脳室に存在する
  • 脳と脊髄を保護する脳脊髄液は脳室の脈絡叢で作られる
  • 中枢神経系の老廃物を排泄する
  • 側脳室、第3脳室、第4脳室と呼ばれる脳室がある
  • 脳室は空間孔を通じてすべてがつながっている
  • 硬膜の内葉と外葉の間が硬膜静脈洞である
  • 脳脊髄液が硬膜静脈洞に排出される
  • くも膜下腔はくも膜と軟膜の間である

脳の血管

  • 内頸動脈(頸動脈管を通る)+椎骨動脈(大後頭孔を通る)
  • ウィルスの動脈輪:各脳血管は吻合し、下垂体を取り囲むように輪状に走行する
  • ウィルスの動脈輪を構成する血管
    • 内頚動脈
    • 前大脳動脈
    • 前交通動脈(無対)
    • 後交通動脈(有対)
    • 後大脳動脈
    • 中大脳動脈
  • 脳底動脈:2本の椎骨動脈に由来
  • 前大脳動脈と中大脳動脈:内頸動脈に由来
  • 前交通動脈:左右の前大脳動脈が前交通動脈により吻合
  • 後大脳動脈:脳底動脈(椎骨動脈)に由来
  • 後交通動脈:内頸動脈に由来し、後交通動脈は後大脳動脈と吻合
脳血管

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