loader image

広告 東洋医学

東洋医学~五兪穴の覚え方~

2024-04-24

🌟五兪穴の概要

五兪穴(ごゆけつ)は、経絡上に存在する重要な五つの経穴群であり、「井(せい)・滎(えい)・兪(ゆ)・経(けい)・合(ごう)」という名称で分類されています。

これは東洋医学における気血の流れを水の動きに例えた概念に基づいており、経絡の始まりから深部へと進行する気の流れを表現しています。

それぞれの兪穴は、特定の生理機能や病理反応と関連づけられ、治療効果を期待できるポイントとして用いられます。

たとえば、井穴は急性期の症状や神志(精神)系のトラブルに対応し、合穴は内臓系の慢性疾患や深い病に対して効果があるとされています。

各穴の位置は手足の末端から肘や膝の近くまで分布し、脈気の深さとともにその適応も変化していきます。

また、陰経と陽経では五行との関係性が異なり、陰経では「木・火・土・金・水」、陽経では「金・水・木・火・土」の順で五行に割り当てられています。

これにより、それぞれの経穴がどの五行の性質を持つかを理解することができ、臨床判断や弁証論治に役立ちます。

下記の表は、五兪穴における脈気の流れ、主治、位置、そして五行分類を整理したものです。国家試験対策のみならず、臨床においても非常に活用度の高い知識となりますので、ぜひ繰り返し確認してみてください。

五兪穴脈気主治場所
井穴出る心下満手足末端
滎穴溜る身熱手足末端から2番目
兪穴注ぐ体重節痛手足末端から3番目
※胆経は4番目
※陰経は原穴
経穴行く喘咳寒熱前腕・下腿
合穴入る逆気而泄肘付近・膝付近

🌟五兪穴一覧表

五兪穴(ごゆけつ)は、東洋医学の経絡理論における基本構造のひとつで、各経絡に「井・滎・兪・経・合」の5つの主要な経穴が存在します。

これらはそれぞれ気血の流れや生理的変化を表し、五行(木・火・土・金・水)にも対応しています。

五兪穴の覚え方として、名称や順番を丸暗記するのではなく、語呂合わせや位置関係とあわせて記憶するのが効果的です。

たとえば、手太陰肺経は「少商・魚際・太淵・経渠・尺沢」と並びますが、これは「ハイ、少々の魚菜、大変謙虚に尺」といった語呂で覚えられます。

また、陰経では兪穴が原穴と一致している点や、陽経では合穴が肘下・膝下にあること、胃経と胆経の兪穴は3番目ではない例外であることなど、出題されやすいポイントがあります。

こうした構造的な特徴を押さえることで、国家試験対策として非常に有利になります。

以下の表では、各経絡ごとに五兪穴の名称と、暗記に役立つ語呂合わせを掲載しています。

覚えにくい経絡は繰り返し眺めたり、手書きでまとめなおすのもおすすめです。

また、後半には陰経・陽経別にまとめた比較表もご用意していますので、五行の理解を深めたい方は併せてご活用ください。

国家試験では、経絡の名称と各五兪穴の対応を問う選択肢問題がよく出題されます。

語呂合わせはあくまで補助ツールですが、短期記憶から長期記憶へと移行するためにも、表を用いて反復学習を行いましょう。

では、以下の一覧表をご覧ください。

五兪穴井穴滎穴兪穴経穴合穴ごろ
手太陰肺経少商魚際太淵経渠尺沢ハイ、少々の魚菜、大変謙虚に尺
(肺)(少商)(魚際)(太淵)(経渠)(尺沢)
手陽明大腸経商陽二間三間陽渓曲池大将は商用で二間・三間余計に曲池
(大腸)(商用)(二間)(三間)(陽渓)(曲池)
足陽明胃経厲兌内庭陥谷解渓足三里異例だ、内定勧告会計足三里
(胃)(厲兌)(内庭)(陥谷)(解渓)(足三里)
足太陰脾経隠白大都太白商丘陰陵腺ひ~、インパクト大、白い丘の陰陵腺
(脾)(隠白)(大都)(太白)(商丘)(陰陵腺)
手少陰心経少衝少府神門霊道少海神経少々の娼婦が神門から霊道へ少海
(心)(少衝)(少府)(神門)(霊道)(少海)
手太陽小腸経少沢前谷後渓陽谷小海所長、贅沢な全国の後継者にようこそと紹介
(小腸)(少沢)(前谷)(後渓)(陽谷)(小海)
足太陽膀胱経至陰足通谷束骨崑崙委中暴行で死因と通告、即刻口論委中
(膀胱)(至陰)(足通谷)(束骨)(崑崙)(委中)
足少陰腎経湧泉然谷太渓復溜陰谷陣形の温泉谷で大復習のインコ
(腎)(湧泉)(然谷)(太渓)(復溜)(陰谷)
手厥陰心包経中衝労宮大陵間使曲沢辛抱中傷、老朽大量監視曲択
(心包)(中衝)(労宮)(大陵)(間使)(曲沢)
手少陽三焦経関衝液門中渚支溝天井参照の観賞は駅の門、抽象の思考は天井
(三焦)(関衝)(液門)(中渚)(支溝)(天井)
足少陽胆経足竅陰侠渓足臨泣陽輔陽陵泉短足教員、今日計測で泣いて、予防は陽陵泉
(胆)(足竅陰)(侠渓)(足臨泣)(陽輔)(陽陵泉)
足厥陰肝経大敦行間太衝中封曲泉肝の大敦、行間対象、中方曲線
(肝)(大敦)(行間)(太衝)(中封)(曲泉)
心包ごろ
井穴大敦少衝陰白少商湧泉中衝大きな敦、少々インパクトが少ないと有線で中傷
(大敦)(少衝)(陰白)(少商)(沸泉)(中衝)
滎穴行間少府大都魚菜然谷労宮高価な娼婦、大都会で玉砕、全国で労働
(行間)(少府)(大都)(魚菜)(然谷)(労宮)
兪穴太衝神門太白太淵太渓大陵大将の指紋は白い円形だよ
(太衝)(神門)(太白)(太淵)(太渓)(大陵)
経穴中封霊道商丘経渠復溜間使中が零度のショーケースを福龍が監視
(中封)(霊道)(商丘)(経渠)(復溜)(間使)
合穴曲泉少海陰陵腺尺沢陰谷曲沢曲紹介、遠慮せん癪なインコが極端に
(曲泉)(少海)(陰陵腺)(尺沢)(陰谷)(曲沢)
小腸大腸膀胱三焦ごろ
井穴足竅陰少沢厲兌商陽至陰関衝教員の翔太くん、冷笑しながら至陰を観賞
(足竅陰)(少沢)(厲兌)(商陽)(至陰)(関衝)
滎穴侠渓前谷内定二間足通谷液門今日、全国内定者に時間を通告で液門
(侠渓)(前谷)(内定)(二間)(足通谷)(液門)
兪穴足臨泣後渓陥谷三間束骨中渚リンゴと韓国のミカンでソッコーで昼食
(足臨泣)(後渓)(陥谷)(三間)(束骨)(中渚)
経穴陽輔陽谷解渓陽渓崑崙支溝陽輔と陽子は会計でよう口論します
(陽輔)(陽谷)(解渓)(陽渓)(崑崙)(支溝)
合穴陽陵泉小海足三里曲池委中天井容量の小さい海を三里先の極地に移転
(陽陵泉)(小海)(足三里)(曲池)(委中)(天井)

このように五兪穴を経絡別・五行別に体系的に整理することで、東洋医学の全体構造への理解も深まります。

経穴の働きを五行の特性とあわせて学ぶことが、臨床に活かせる東洋医学の真髄とも言えるでしょう。

🌟五兪穴の概要を問う問題

単純に五兪穴の概要について問われています。

これくらいのレベルが出たら良いですね。

はき第18回-114

五兪穴(五行穴)で脈気が注ぐ穴の主治はどれか。

  1. 体重節痛
  2. 心窩満
  3. 喘咳寒熱
  4. 身熱

はき第8回-122

五行穴の主治で誤っている記述はどれか。

  1. 滎穴は喘咳寒熱を主る。
  2. 兪穴は体重節痛を主る。
  3. 合穴は逆気して泄を主る。
  4. 井穴は心下満を主る。

🌟五兪穴の経穴を問う問題

五兪穴一覧表を覚えていれば、比較的カンタンに答えられる問題です。

問題の出し方が若干違いますが、単純に五兪穴の経穴を問う問題と主治の経穴を問う問題があります。

はき第6回-123

五行穴(五兪穴)でない経穴はどれか。

  1. 合谷
  2. 陥谷
  3. 前谷
  4. 陽谷

はき第15回-112

手の尺側爪甲根部にある井穴はどれか。

  1. 少沢
  2. 少衝
  3. 中衝
  4. 商陽

はき第16回-116

榮水穴はどれか。

  1. 陽谿
  2. 侠谿
  3. 後谿
  4. 解谿

はき第1回-120

兪・土・原穴はどれか。

  1. 大都
  2. 神門
  3. 中封
  4. 陥谷

はき第17回-117

兪木穴はどれか。

  1. 陽谷
  2. 陥谷
  3. 足通谷
  4. 前谷

はき第30回-123

大腸の下合穴が所属する経脈の経火穴はどれか。

  1. 陥谷
  2. 陽渓
  3. 崑崙
  4. 解渓

はき第10回-123

五行穴のうち合土穴はどれか。

  1. 足臨泣
  2. 足三里
  3. 陰陵泉
  4. 中封

はき第3回-115

八会穴で合穴はどれか。

  1. 中脘
  2. 曲池
  3. 陽陵泉
  4. 太淵

はき第4回-115

五兪穴の主治で体重節痛を主る経穴はどれか。

  1. 太白
  2. 中封
  3. 復溜
  4. 経渠

はき第9回-122

体重節痛を主る経穴はどれか。

  1. 陰谷
  2. 霊道
  3. 魚際
  4. 太白

はき第5回-120

五行穴のうち喘咳寒熱を主るのはどれか。

  1. 経穴
  2. 井穴
  3. 滎穴
  4. 合穴

はき第30回-121

五兪穴で咳嗽と発熱に用いるのはどれか。

  1. 復溜
  2. 然谷
  3. 陰谷
  4. 太渓

🌟組み合わせを問う問題

五兪穴同士の経穴を問うパターンと五兪穴の部位を問うパターンがあります。

はき第14回-122

経火穴と栄水穴との組合せで正しいのはどれか。

  1. 崑崙 ─── 束骨
  2. 商丘 ─── 大都
  3. 霊道 ─── 少府
  4. 支溝 ─── 液門

はき第3回-120

井穴と部位との組合せで正しいのはどれか。

  1. 少衝 ─── 小指尺側
  2. 中衝 ─── 中指橈側
  3. 商陽 ─── 示指尺側
  4. 関衝 ─── 薬指橈側

🌟経穴について問う問題

これも五兪穴一覧表を覚えておけば答えられる問題です。

はき第5回-117

太淵穴について正しいのはどれか。

  1. 腑会
  2. 郄穴
  3. 土穴
  4. 滎穴

はき第15回-111

商丘穴について正しいのはどれか。

  1. 経金穴
  2. 髄会
  3. 郄穴
  4. 八総穴

🌟取穴部位を問う問題

五兪穴をワザワザ取穴部位で聞いてくる意味がわかりません。

まず、経穴を導き出してから、さらに経穴部位まで考えなくてはいけないのがメンドウ。

「〇経の〇穴はどれか」のように特定されている問題であれば、まだマシな問題ですが、「〇穴はどれか」だど4つの回答の中から一つずつ経穴を答えなくては導き出せません。

さらに主治を取穴部位で聞いてくるなんて、ただのイヤがらせとしか思えない。

瞬時に回答できない問題はメンドウでしかないです。

はき第18回-115

脾経の経金穴の取穴法はどれか。

  1. 内果の前下方陥凹部に取る。
  2. 内果の直下1寸に取る。
  3. 内果の上3寸、脛骨内側縁の骨際に取る。
  4. 内果の前下方、舟状骨粗面の直下に取る。

はき第19回-114

胆経の経火穴の取穴法はどれか。

  1. 外果の直下5分に取る。
  2. 外果から陽陵泉に向かい上方3寸に取る。
  3. 外果の上方7寸、長腓骨筋とヒラメ筋の間に取る。
  4. 外果の上方4寸、腓骨の前縁に取る。

はき第20回-116

脾経の合水穴の取穴部位はどれか。

  1. 膝内側、半腱・半膜様筋腱内側の陥凹部、膝窩横紋の内側端。
  2. 肘前内側、上腕骨内側上顆の前縁、肘窩横紋と同じ高さ。
  3. 膝後内側、半腱様筋腱の外縁、膝窩横紋上。
  4. 下腿内側、脛骨内側顆下縁と脛骨内縁が接する陥凹部。

はき第29回-123

経金穴の部位はどれか。

  1. 尺骨内縁と尺側手根屈筋の間、手関節背側横紋の上方5寸
  2. 橈骨と尺骨の骨間の中点、手関節背側横紋の上方3寸
  3. 長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の間、手関節掌側横紋の上方1寸5分
  4. 長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋の上方3寸

はき第31回-122

足の太陰経にある経金穴の部位はどれか。

  1. 足関節後内側、内果尖とアキレス腱の間の陥凹部
  2. 足内側、内果の前下方、舟状骨粗面と内果尖の中央陥凹部
  3. 足関節前面中央の陥凹部、長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間
  4. 足関節前外側、長指伸筋腱外側の陥凹部、外果尖の前下方

はき第25回-110

体重節痛の際に用いる経穴部位で正しいのはどれか。

  1. 足外側、第5中足骨粗面の遠位、赤白肉際
  2. 第4・第5中足骨底接合部の遠位、第5指の長指伸筋腱外側の陥凹部
  3. 足関節前内側、前脛骨筋腱内側の陥凹部、内果尖の前方
  4. 内果後下方、踵骨上方、アキレス腱付着部内側前方の陥凹部

はき第26回-94

体重節痛を起こした場合、治療部位として適切なのはどれか。

  1. 前脛骨筋腱内側の陥凹部、内果尖の前方
  2. 足内側、舟状骨粗面の下方、赤白肉際
  3. 第5中足指節関節の近位陥凹部、赤白肉際
  4. 第4・第5中足骨間、第4中足指節関節近位の陥凹部

経穴を覚えるのにとてもわかりやすく、試験対策として一番おススメする参考書かと思います。

授業でも使えますが、国家試験対策にも対応できます。

ただし、試験対策としてです。

臨床では他の参考書がおススメです。

-東洋医学