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広告 東洋医学

国家試験対策~経絡病証~

2024-03-21

🌟十二経脈の病証とは?走行と関連症状を徹底整理!

東洋医学における「十二経脈」は、身体の気血の流れをつかさどる基本的な通路であり、それぞれの経脈には特有の走行経路と病証が存在します。

国家試験でも必ず問われる重要項目です。

本記事では、各経脈の「走行上に現れやすい病証」と「臓腑と関連した症状」をセットで表に整理し、覚えやすくまとめました。

経脈走行上の病証関連病証(臓腑的症状)
手太陰肺経上肢前面外側の痛み、手掌のほてり咳嗽、息切れ、胸苦しさ、胸の熱感
手陽明大腸経喉の腫れと痛み、上肢外側の痛み、示指の痛み歯痛、鼻出血、口乾
足陽明胃経顔面麻痺、頸の腫れ、前胸部〜足背の痛み躁鬱、鼻出血、消化不良
足太陰脾経心窩部や下肢内側の圧痛、母趾の麻痺嘔吐、下痢、倦怠感
手少陰心経心前区の痛み、手掌のほてり喉の渇き、腋窩痛、精神不安
手太陽小腸経肩・上肢後内側の激痛、頸の緊張顎の腫れ、難聴
足太陽膀胱経後頭部痛、背部〜下肢後面の痛み、第5趾の麻痺目痛、鼻出血、痔、精神異常
足少陰腎経腰痛、大腿内側の冷感・しびれ、足底のほてり食欲低下、黒ずんだ顔色、咳、血痰、無気力
手厥陰心包経心臓部痛、腋の腫れ、手掌の熱感、季肋部の詰まり顔面紅潮、胸苦しさ、精神不安
手少陽三焦経耳後〜肩〜上肢後面の痛み、第4指麻痺喉頭炎、発汗異常
足少陽胆経側頭部・顎・体幹外側・下肢外側の痛み、第4趾麻痺口苦、ため息、顔のくすみ、皮膚の艶消失
足厥陰肝経疝気(男)、下腹部張痛(女)、遺尿、尿閉嘔吐、激しい下痢、青黒い顔色

このように、それぞれの経脈には特有のルートに沿った「局所症状」と、対応する臓腑に関連する「内科的症状」の2軸があります。

例えば「足陽明胃経」は、顔面や下肢の走行部位に症状が出やすく、同時に消化器症状も起こりやすいという特徴があります。

国家試験では「経絡の走行上に出る症状」「その経脈に属する臓腑の病証」の両面から出題される傾向にあるため、表形式で覚えるのがおすすめです。

🌟奇経八脈の病証と治療穴の組み合わせを徹底整理!

「奇経八脈」は、十二正経とは異なり、気血のバランスを調整する特別な経絡として知られています。

臨床的には自律神経系や内分泌系の乱れ、ホルモンバランスの不調など、複雑な病態に対応できる経絡として重宝されています。

今回は、国家試験でも問われやすい奇経八脈それぞれの病証と、代表的な配穴の組み合わせ(八脈交会穴)を、わかりやすく表形式でまとめました。

疾患部位や症状に応じて、どの奇経を使うのが効果的かを理解することが、臨床力の向上につながります。

経脈主な病証・症状
督脈脊柱のこわばり、頭痛、痔、浮腫、足の冷えと痛み、下腹から胸部への突き上げるような痛み
任脈男性:疝気、女性:帯下、月経不順、不妊、腹部の皮膚異常(かゆみや痛み)
衝脈逆気(悪心・嘔吐・眩暈・頭痛)によって下痢を伴う
帯脈腹部膨満、腰の冷え(水中に座っているような感覚)
陽蹻脈陽が緊張し、陰が弛緩(例:下肢内側麻痺、上半身は弛緩し下半身は緊張)
陰蹻脈陰が緊張し、陽が弛緩(例:下肢外側麻痺、下半身は弛緩し上半身が緊張)
陽維脈寒熱の往来(体温調節が効かず、交互に悪寒と発熱を感じる)
陰維脈心前区の苦しさ(胸部の不快感、心の緊張)

このように、奇経八脈は内臓疾患や自律神経の乱れ、月経や精神状態にまで深く関わる経絡であり、特定の病態に対する有効な治療ルートとなります。

🌟八脈交会穴とその用途

組み合わせ所属経脈適応疾患・部位
公孫 + 内関衝脈 + 陰維脈胃腸障害、心臓疾患、胸・腹部症状
足臨泣 + 外関帯脈 + 陽維脈耳後・外眼角・頸・肩・側頭部疾患
後溪 + 申脈督脈 + 陽蹻脈項・背部・耳・内眼角・肩甲部の問題
列欠 + 照海任脈 + 陰蹻脈胸・横隔膜・肺の病証、呼吸器症状

この八脈交会穴の使い方は臨床でも非常に実用的です。

例えば、耳鳴りや側頭部の頭痛には「足臨泣+外関」、呼吸器症状や不安感には「列欠+照海」など、経絡病証に基づいた経穴選定が可能となります。

奇経八脈の理解を深めることで、複雑な病態にも柔軟に対応できる鍼灸師・学生を目指しましょう。

🌟鍼灸国家試験過去問

第2回-103

喉の腫れ、鼻出血および下顎歯の痛みはどの経絡病証か。

  1. 手の太陰肺経
  2. 手の陽明大腸経
  3. 足の少陽胆経
  4. 足の太陽膀胱経

第18回-97

喉の腫れ、鼻出血および下の歯の痛みを呈する経脈病証はどれか。

  1. 胆経
  2. 大腸経
  3. 膀胱経
  4. 三焦経

第19回-95

次の文で示す経脈病証はどれか。 「顔面の麻痺、下腿前面外側と足背の痛み。」

  1. 大腸経
  2. 肝経
  3. 胃経
  4. 胆経

第2回-108

次の文で示す病証に関係する経絡はどれか。 「咳、喘鳴、胸が脹り満ちた感じがあり、上肢の内側に沿った冷えと痛みがある。」

  1. 手の少陽三焦経
  2. 手の太陰肺経
  3. 手の少陰心経
  4. 手の厥陰心包経

第13回-108

次の文で示す経絡病証はどれか。 「咳が出て胸苦しく、胸に熱感があり息切れし、手掌がほてる。」

  1. 心経
  2. 肺経
  3. 腎経
  4. 脾経

第3回-98

次の文で示す症状を訴えるのはどの経絡の病証か。 「腋窩部の腫れ、上肢のひきつれ、手掌のほてり及び季肋部のつかえ。」

  1. 手の太陽小腸経
  2. 手の陽明大腸経
  3. 手の厥陰心包経
  4. 手の少陽三焦経

第23回-97

次の文で示す経脈病証はどれか。 「上肢がひきつり、手掌のほてりがある。胸苦しく、精神的に不安定である。」

  1. 心包経
  2. 三焦経
  3. 肺経
  4. 心経

第6回-103

次の文で示す病証に関係する経絡はどれか。 「頸が腫れ、肩から上腕後内側を経て小指にいたる部位の激しい痛み、難聴がある。」

  1. 手の太陰肺経
  2. 手の少陰心経
  3. 手の陽明大腸経
  4. 手の太陽小腸経

第22回-102

次の文で示す経脈病証はどれか。 「首が腫れ、後ろを振り返ることができない。難聴があり、上肢後面内側が痛む。」

  1. 手の少陰心経
  2. 手の陽明大腸経
  3. 手の太陰肺経
  4. 手の太陽小腸経

第8回-102

次の文で示す症状はどの経絡病証か。 「空腹感はあるが食欲はなく、顔色は黒ずみ、呼吸が苦しくせき込む。」

  1. 足の太陰脾経
  2. 足の厥陰肝経
  3. 足の少陰腎経
  4. 手の太陰肺経

第10回-104

次の病証を示す経絡はどれか。 「空腹でも食欲がなく膝から下が冷える。腰痛があって臥すことを好む。」

  1. 足の少陰腎経
  2. 足の太陰脾経
  3. 足の少陽胆経
  4. 足の陽明胃経

第9回-100

次の文で示す病証を呈する経絡はどれか。 「前胸部から心下部への圧迫感、腹部膨満感があり、下肢内側の腫れと痛み、足の母指の麻痺がある。」

  1. 足の陽明胃経
  2. 足の太陽膀胱経
  3. 足の少陽胆経
  4. 足の太陰脾経

次の文で示す経絡病証について適切なのはどれか。 「のどが渇き、側胸部が痛む。上肢の前面内側がしびれて痛み、手掌が熱をもって痛む。」

  1. 三焦経
  2. 心経
  3. 肺経
  4. 小腸経

第12回-108

次の文で示す経絡病証について適切なのはどれか。 「目の痛みが強く、頭痛もある。背中は張って腰は折れんばかりに痛み、下腿後面の筋がひきつれる。」

  1. 膀胱経
  2. 腎経
  3. 肝経
  4. 胆経

第14回-105

次の文で示す経絡病証はどれか。 「腰が痛み、季肋部が張って苦しく、顔色は青黒い。」

  1. 脾経
  2. 三焦経
  3. 肝経
  4. 小腸経

第19回-96

次の文で示す経脈病証はどれか。 「耳鳴りがして音が聞こえにくい。目尻から頬にかけて痛み、発汗を呈する。」

  1. 三焦経
  2. 腎経
  3. 胆経
  4. 小腸経

第16回-102

次の文で示す経脈病証はどれか。 「口が苦い、缺盆の部分と腋下が腫れ、膝の外側が痛む。」

  1. 腎経
  2. 胃経
  3. 脾経
  4. 胆経

第13回-105

経絡病証で背骨のこわばり、頭痛の症状を呈するのはどれか。

  1. 帯脈
  2. 任脈
  3. 衝脈
  4. 督脈

第23回-93

経脈で表裏関係にある組合せはどれか。

  1. 太陰経 ――― 陽明経
  2. 少陽経 ――― 少陰経
  3. 厥陰経 ――― 太陽経
  4. 少陰経 ――― 陽明経

4回-101

任脈病証に含まれるのはどれか。

  1. 月経異常
  2. 関節腫脹
  3. 手足の麻痺
  4. 頭痛

第12回-109

陽蹻脈病証の症状はどれか。

  1. 月経異常
  2. 目の痛み
  3. 下痢
  4. 排尿障害

第16回-103

次の文で示す奇経八脈病証はどれか。 「腹がはり、腰は弛緩して、力が入らず、水の中に座っているような無力と寒気を覚える。」

  1. 帯脈
  2. 督脈
  3. 任脈
  4. 衝脈

第17回-100

胸苦しさと手掌のほてりを呈する経脈病証の所見で適切でないのはどれか。

  1. 頭痛
  2. 腋の腫れ
  3. 咽の渇き
  4. 前腕の痛み

第18回-98

腎経の経脈病証の所見として適切でないのはどれか。

  1. 足底のほてり
  2. 立ちくらみ
  3. 季肋部のつかえ
  4. 血痰

第20回-97

次の文で経脈病証に用いる経穴について適切なのはどれか。 「舌の根元に痛み、腹部膨満感、下痢、全身倦怠感、下肢内側の痛み。」

  1. 侠渓
  2. 衝陽
  3. 太渓
  4. 太白

第23回-101

次の文で示す経脈病証に対し、難経六十九難の治療法則を考慮して施術を行う場合、最も適切な経穴はどれか。 「顔色が黒ずむ、呼吸が苦しく咳がでる、立ちくらみ、食欲がない、寝ることを好んで起きたがらない。」

  1. 曲泉
  2. 経渠
  3. 太渓
  4. 大都

第24回-97

次の文で示す経脈の病証はどれか。 「48歳の女性。発汗、喉の腫れがあり、耳が聞こえにくく、耳鳴りが続く。」

  1. 手の太陽経
  2. 手の少陽経
  3. 足の少陰経
  4. 足の陽明経

第25回-96

経脈病証で前胸部、心下部、腋下部の圧迫感、下肢内側の腫れや痛みがみられるのはどれか。

  1. 陽明胃経病証
  2. 少陽胆経病証
  3. 厥陰肝経病証
  4. 太陰脾経病証

次の文で示す経脈病証はどれか。 「心煩、心下痛、舌の強ばり、舌痛、鼠径部や膝の腫痛や冷え。」

  1. 手の陽明経
  2. 手の少陰経
  3. 足の太陽経
  4. 足の太陰経

第26回-92

下肢と体幹の両側の陰陽を調節し、下肢の陰経と陽経の協調に関与するのはどれか。

  1. 帯脈
  2. 陽維脈
  3. 督脈
  4. 陽蹻脈

足の太陽膀胱経の病証はどれか。

  1. 側頭部・体幹外側・下肢外側の痛み、顔色のくすみ
  2. 前胸部・腹部・鼠径部の痛み、顔面の麻痺
  3. 腰部・大腿・下腿内側の痛み、顔色の黒ずみ
  4. 前頭部・後頭部・脊柱の痛み、精神異常

第27回-96

経脈病証で「顔がすすけて黒く、腰が痛く、陰嚢が腫れて痛み、小便が出ない。」のはどれか。

  1. 足の少陽経脈病証
  2. 足の少陰経脈病証
  3. 足の厥陰経脈病証
  4. 足の太陽経脈病証

第28回-97

経脈病証で「顔がくすみ、皮膚がかさかさして艶がない。口が苦く、よくため息をつく。痛みで寝返りが打てない。」のはどれか。

  1. 手の太陰経病証
  2. 足の少陽経病証
  3. 足の厥陰経病証
  4. 手の太陽経病証

第29回-102

次の文で示す経脈の病証はどれか。 「48歳の女性。発汗、目尻から頬の痛みがあり、耳鳴りが続き耳が聞こえにくい。」

  1. 手の太陽経
  2. 足の少陰経
  3. 足の陽明経
  4. 手の少陽経

第29回-104

経脈病証で咽喉の症状がみられないのはどれか。

  1. 手の太陽経脈
  2. 手の陽明経脈
  3. 足の太陽経脈
  4. 足の陽明経脈

第30回-97

陽経の気血を調節するのはどれか。

  1. 督脈
  2. 帯脈
  3. 衝脈
  4. 任脈

第30回-100

経脈病証で「前頸部が腫れ、口がゆがみ口すぼめができず、うつ傾向にある」のはどれか。

  1. 足の少陽経病証
  2. 手の太陰経病証
  3. 手の少陰経病証
  4. 足の陽明経病証

第30回-101

経脈病証で難聴が起こるのはどれか。

  1. 手の太陽経
  2. 足の厥陰経
  3. 手の陽明経
  4. 足の少陰経

第30回-105

奇経八脈で血海と呼ばれるのはどれか。

  1. 任脈
  2. 陰維脈
  3. 陰蹻脈
  4. 衝脈

第31回-97

経脈病証で、喉に症状があり、外側前腕皮神経の支配領域に痛みがあるのはどれか。

  1. 手の太陽経
  2. 手の少陰経
  3. 手の陽明経
  4. 手の少陽経

第31回-102

次の文で示す症例の経脈病証はどれか。 「65歳の男性。2週間前から腰痛で、前かがみや仰向けができない。最近は下腹部が痛み、季肋部が腫れ、喉が渇き、下痢をする。」

  1. 足の陽明経
  2. 足の少陽経
  3. 足の厥陰経
  4. 足の太陰経

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